みなさん高専ってご存知でしょうか。
高等専門学校(こうとうせんもんがっこう)は、後期中等教育段階を包含する5年制(商船に関する学科は5年6か月)の高等教育機関と位置付けられている日本の学校。
一般には高専(こうせん)と略される。
学校教育法を根拠とし「深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成する」ことを目的とする一条校である。
引用元:Wikipedia
国立の学校で、どんなに不景気でも就職率100%を誇り、ソニーや、日立、パナソニック、電力会社と大手企業へも面接だけで入社できるという、いわば隠れた人気高です。
そのために、各都道府県で基本的に1高のみとなっており(2校の県もあるが。)競争率はやはり高めとなっています。
ということで、今採用戦線は売り手市場が続いている中で、高専の求人倍率は20~30倍にも達している状況です。
高専生を企業は狙っている
この高専生は、まさに激戦区とかしています。
企業は、あらゆる手を尽くして高専生に秋波を送っているとのこと。
高専は、ロボットコンテストでもわかるように、高校1年から専門的な分野の勉強をしています。
技術的な面で言えば、進学校にかよい電気工学の大学に入るよりは、はるかに早くから専門の先生により指導を受けます。
実験も多くカリキュラムに組まれており、運動会とか修学旅行などの普通の高校にあるような行事を極力減らしています。
あまりそういうのが好きではない学生には、逆に嬉しいかもしれませんね。
学園祭はありますが、基本的には自由参加ですね。
特に部に入ってなければ、出る必要もありません。
科で出し物をする時には、係みたいなものを決めて出させられることはありますが。
修学旅行はなく、かわりに工場見学があります。
基本的には、制服もありません。
1年の頃はみんな中学時代の制服を着てきたりしますが、徐々に私服になっていきます。
2年になれば当然制服も小さくなるし、基本私服になります。
まぁほとんど男子校みたいな感じなので、私服も結構みんなダサかったりしますね。
気にしないですから。
都道府県に主に1つしかないので、半数の生徒が寮生活となります。
従って、広い校内には散髪屋があったりします。
寮の建物も、集合住宅のようにマンションが何棟も連なっている風景と同じような感じになります。
3棟から4棟ぐらいあったりします。
中は入ったことはありませんが、まぁ、期待はできないでしょうね。
ワンルームとは違いますからね。
ただ、寮に入らなくても、外で賃貸を借りて通うことも可能です。
結構みんな上の学年になると出て行って一人暮らしとかしていましたね。
寮では結構上下関係に厳しくて、低学年の頃は厳しいかもしれませんが、上の学年になると居心地は良くなるかもしれません。
昔の話ですが、ラーメンを後輩に作らせたりしていたそうです。
高専の特徴の一つとして、大学の3年生に編入することができます。
大学によっては、2年からというところもありますが。
5年を経て、大学に編入するか、卒業して就職するかを選ぶことができます。
大学に行くとなると、卒業時に高専の有利な就職状況が変わることも考えらえますから注意は必要です。
高専では企業から求人情報が来ます。
そこから選ぶんですが、大学とかは逆で自分から企業に応募しますからね。
その時の情勢に応じて考えたほうが良いかもしれませんね。
あと、高専は国立のため、驚くほど授業料は安いです。
もうこれは本当に安いです。
学校ごとに異なるかもしれませんが、成績上位の者は授業料免除となります。
確かAクラスなら無料だったと思います。
正直ほとんどAクラスだったので、私は授業料をほとんど払ったことはありません。
払っても6カ月で数万円程度だったような気がします。
1度Bクラスに落ちた時に、払いにいった記憶があります。
インターン(?)制度
高専は5年制です。
卒業は通常ですと20歳です。
昔は、20歳の学生がいるということで、廊下に灰皿があったりしました。
高校1年生で入ると、20歳の5年生は、もう体格からなにから大人すぎて、なんか変な感じです。
ただ、部活に入らない限り、また文化祭に参加しない限り、5年生と交流はほとんどありません。
校舎も何棟もあるため、廊下ですれ違うこともほとんどありませんから。
寮生活は別ですが、通いの学生だと、先輩・後輩という関係はもうないに等しいです。
高専では、4年生の時にインターンシップ(就業体験)があります。
この時には、好きな会社に体験することができます。
まぁ、適当に選ぶんですが、ここに来たからって、就職でそこに行く必要は当然ありません。
もちろん、行った先からは猛烈なアピールはありますが。
その時には、企業によってはバイト代を支給してくれるところもあります。
また、全国の高専から同時期に就業体験に来ているので、いろんな高専の生徒と交流もあります。
まぁ、2週間程度ですから、大した付き合いもありませんが。
企業から熱い視線
「大学の工学部出身者と違って、高専生は早くから実際にモノづくりを経験しているのが強みだ。学力のベースも高い」(人事本部の山田智彦人事企画グループ長)
と、すごい期待を持っている企業は多いです。
東レは、採用者数を大幅に伸ばしています。
国内の研究開発や、生産技術を支えるキーマンとして、高専生の重要性が増しているようです。
「探究心の強さを高く評価している」(ランキングトップのJR東海)、「高い専門性を有している」(7位の中部電力)。
「実習・実技を経験していることが大卒にはない魅力」(26位のSUBARU)――。
高専生を積極採用する大手企業からはそんな評価が聞こえてくる。
との声も。
どんなに不況でも就職率100%を誇っている高専。
当然、好景気な時には、圧倒的な求人倍率を誇ります。
5年になると、廊下に各社の求人広告が棚に、これでもかと言わんばかりに積まれます。
クラス約35人のところに。
大学では、せっかく良い大学に入っても、就職浪人したら全てパーになりますから。
何のために頑張って大学入ったんやってことになります。
ただ、高専も楽なことばかりではありません。
1年から5年まで、週に2、3回実験があり、その都度レポートの提出があります。
1つでも出せなかったら、赤点。
テストでも、40点以下があれば即留年。50点以下で赤点。
(学校により少し条件は異なり、60点以下と言うところもあるそうです。)
普通の高校に比べ、高専では留年率が約100倍。
退学率は約6倍と意外と厳しい学校生活となっています。
高専生は、一般的な大学生や高校生に比べて、若い時から厳しい環境に置かれているのが分かると思います。
学生時代を通じて、常にまじめな姿勢が求められるだけに、企業が求める姿にあっているのでしょう。
ある記事には以下のように書いていました。
大手から中小やスタートアップまで巻き込んだ高専生の争奪戦がますます過熱しそうだ。