正月に木村拓哉主演で放送された「教場」。
この本は好きで以前に読んでいたのですが。
久しぶりに検索したら、なんと「教場0」と言う本が出てるではありませんか。
ちょっと読みたくなって買ってみました。
確かに面白いですね。
風間公親のすごさがよくわかる。
少々凝りすぎている面もあると思うのですが、楽しめましたね。
説明 注!ネタバレ
概要はというと。
ある県警では、各署に所属している若手警察官の中から、何かに優れている将来有望な一名が選ばれ、「風間道場」と呼ばれるところに送られる。
もちろんこの風間道場とは、風間公親がその有望な若手警察官に捜査のイロハを教えるところである。
しかし、そこで風間が見込みないと判断すると、交番勤務に逆戻りするという、若手には恐れられているところでもある。
交番勤務は特に仕方ないとしても、あの風間から駄目だというレッテルを貼られる方を特にみんな恐れている。
この小説は、全六話で構成されていて、それぞれ異なる若手警察官が活躍する。
風間は、若手警察官をうまく誘導し、イロハを教えていく。
読んだ時の感想
確かに面白い。
また正月にドラマを見ていたので、風間の風貌がすんなりと頭に入ってくる。
木村拓哉の白髪で物静かな風貌が、本当によくイメージがわく。
しかしこの小説の中では、まだ目は両方健在です。
各章は比較的短く、読みやすかった。
ただ、なんか偶然と言うか、少しづつ調子いいなって言うか、こんな偶然あるかって言うところも目に付くのは確かだ。
第一話の「仮面の軌跡」では、名前がキーになっている。
なんか困難やる奴おるかっておもったな。
昔テレビで、日本全体でこれやった人おったのを覚えている。
第六話の「毒のある骸」では、被害者の家の特殊性がうかがわれる。
なんか解剖医と住んでいる場所が都合よすぎないかって。
まぁ、こんな感じで風間の思惑通りにあまりにも進んでいくので、正直合わせに行きすぎではって思ってしまいましたね。
あと、最後に風間が義眼となった事件のエピソードがありますが、風間がまるでサイボーグのように見えました。
おい!って思わず突っ込んでしまいました。
頭にえんぴつが刺さって、「どうだ!みんな、こんなことしたら危ないぞ!」って言う先生のような。
おもわず、「おい!」って突っ込みたくなりますよね。
それと同じ感じ。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:5
一つ一つが明確でこった書き方もなく、すんなりと入っていく。
基本事件はシンプルであり、犯罪が起こるところから始まる。
現場に来てすぐに風間が、犯人に目星をつけるところに少し違和感があるが。
◆意外度
意外度:4
最初から犯人がわかっている。その点については意外度はないが。
ただ、最後に読者に内緒のオチが用意されている。
それはあっ、そういう事かって感じですごく楽しい。
都合いいなっていうのもあるが、この最後のオチが楽しみで後半は読んでいる感じだった。
◆夢中度
夢中度:5
薄くもないんだが分厚くもない本であるが、結構すぐに読んでしまった。
それほど面白かったというべきなんだろうな。
1話完結なので、この1話を読み終えるまではと頑張ってしまう。
区切りが1話ずつとなるので、意外と読み終えるまで時間はかからなかった。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:5
なんかこの教場の次の作品を待つようになったな。
こういうのは続編が出るたびに、なんかがっかりしてくるパターンなんだけど。
ただ、風間が悩むような事件もちょっと期待したりする。
今回のこの教場0は、これですっきりする。
ドラマとは風間の片目を失った事件は違っていたが、武道の達人である風間にはうまくかわして反撃してほしかったなって言う思いがある。