新型コロナウイルスの感染拡大で、各地の観光地は大変なことになっています。
京都というと、言わずと知れた日本屈指の観光地。
ここの影響は半端ないようです。
だって、京都って観光命って感じで、観光一筋でやってきたイメージがありますからね。
観光立国を目指してインバウンドを普及させてきたが
日本は国策として、2003年以降、観光に力を入れてきました。
インバウンドへの期待を持ち、海外からの旅行者を増やそうと躍起になってきました。
そのおかげで日本を訪れる外国人観光客の数は、どんどん増えていきました。
目標としていた4,000万人という数字も、達成目前まで来ていました。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で、この流れは大きく変わってしまいました。
キャンセル続出、ホテルは経営危機
特にこの影響を受けているのが、日本屈指の観光都市である京都。
実は京都は、新型コロナウイルスの感染拡大前から、供給過多となり、年々稼働率と宿泊単価の下落が目立っていました。
一見外国人観光客が大勢押し寄せてきて、景気がいいと思われていた京都市内のホテルは、実は厳しい状態でした。
いつ倒産してもおかしくないというホテルが数多くあったのです。
その上に、今回の新型コロナウイルスショック。
京都のホテルは大丈夫なのでしょうか。
いろいろ調べてみると、相次ぐキャンセルにより、宿泊客は4割程度の減。
上場企業でもある京都ホテルですら、今回の件で赤字に転落する可能性であるということです。
通常の小さなホテルはどんな状況か。
想像がつきますね。
京都から旅館が消える?
特に厳しいのは、京都市内のビジネスホテルでしょう。
ビジネスマンは、出張を制限されていますから。
稼働率6割~7割減というのもざらだそうです。
いくら宿泊費を下げたとしても、客がそもそもこないのであれば、もうかなり悲惨な状況と言えるでしょう。
京都と言えば、全国から集まる修学旅行生。
ほとんどが中止となっているのではないでしょうか。
そもそも学校が閉鎖されている中、修学旅行なんてもう無理でしょう。
京都は、修学旅行のシーズンは、稼ぎ時なんではないでしょうか。
それが今回は壊滅状態です。
京都のホテルの業態としては、観光客やちょっとリッチなビジネスマンを対象にしたシティホテル。
素泊まりが目的のビジネスマンが多用する宿泊特化型のビジネスホテル。
そして、観光客等団体専門の旅館があります。
修学旅行は、年間100万人を超える、とてもおいしいお客様。
これらは、特定の老舗旅館がこれを受け持っていました。
今回のダメージがどこまでくるのか。
下手をすると今年を乗り切れなくて、倒産する旅館も出てくるのではないでしょうか。
老舗旅館が多いだけに本当に心配ですね。
京都の投資案件ホテルが投げ売りか
京都のもう一つの顔が、投資物件。
人が多く集まってくる京都は、土地も高騰しています。
ホテルバブルによって高騰した土地を購入し、ホテルや簡易宿泊所を建設し、ぐるぐる回して利益を出すというのが流行っていました。
いろんな人が、一気に集まり、利回りもぎりぎりと言う状態での運用も多くあったそうです。
京都では人が多く集まるため、回転率もよくて、利回りがぎりぎりでも利益は出ていましたが、今回のショックで状況は一気に変わりました。
今現在では、ホテルの売却が急増しているそうです。
業者はいち早く脱出を試みているそうですが。
一体どうなるのでしょうかね。
しかし一部では市民は喜んでいる?
ただ悪い面ばかりではないと。
最近特に言われていたのが、観光客のマナーの悪さ。
地域住民は結構大変な目に合っていると、結構ニュースでやっていましたね。
タバコのポイ捨てとか、今どき日本人なら絶対にやらないのに、外国人(特にアジアからきた慣れてない人たち)はやりますからね。
特に中国人のマナーの悪さは目に余るものがあります。
市民の声の中には、「静かな京都が戻ってきた。」とか。
「街の中が空いていて、生活しやすい。」などと言う声も聞こえてくるそうです。
なんだか複雑な気分になりますね。
今まで観光に依存してきた京都だから、観光客が今後も減ると、生活に悪影響を及ぼす可能性は出てきます。
ほどほどがいいのですが、密集しているだけに難しいですよね。
新型コロナウイルスの感染拡大はいずれ収束するでしょう。
しかし、京都の街にどれだけの傷を残していくのかは、まだよくわかりません。
大勢の観光客を前提に進んでいたので、数カ月でもこの流れが滞ると、一気に崩れる危険性もはらんでいるのです。
周辺の大阪、神戸、奈良。あと和歌山。
もっと頑張って近畿を元気にしましょう!