ちょっと面白い記事がありました。
配属ガチャについて。
配属ガチャと聞いて、勘のいい方なら何を言っているのかわかると思います。
配属先と、ゲームのガチャガチャを掛け合わせているんだなって。
そうです、この配属ガチャと言うのは、入社時に希望していた配属先・職種・勤務地にならず、まるでおもちゃのガチャガチャのようにランダムに決められる(と新入社員は思っている)。
正直私も、希望していた職種ではありませんでした。
希望していた職種ではないところに配属
希望していた職種や勤務地にみごとに配属される人は恵まれているのか。
いやいやそもそもそういう条件で企業を選んだのだから、当然希望がかなうことが大前提だ!っていう意見もあるでしょうね。
正直どちらの意見も微妙ですよね。
私の場合には、勤務地は希望が叶いましたが、職種は希望とは異なりました。
正直ショックを受けました。
結構周りの人が希望通りの部署に配属されていたので、なぜ私だけっていう思いはありましたね。
そもそもシステムエンジニアを希望していましたが、配属されたのは設計部署。
設計部署と言うのは、いわゆる製品開発部隊です。
製品開発というのは、いわゆる企業向けなんですが、ソフトウェア製品です。
個人に売るようなものではないんですが、企業からの要望を受けて、その提案の中で使用されるソフトウェアです。
開発部署としては、システムに導入されれば売れて、儲けが出ます。
製品だけを買って、他ベンダーがシステム開発をするプロジェクトもあります。
この設計部署はイメージとしては工場のように思っていたので、そもそもいいイメージを持っていませんでした。
ただ、営業とか総務系などはそもそも畑違いなので、第1希望がシステムエンジニア、第2希望が設計部署としていました。
システムエンジニアって、かなり広い意味で使われていますが、この時はお客さんの要望を叶えるシステムを開発する職種としての部署でした。
UP開発っていうんですかね。
自社の製品を使ってシステムを構築するのか、もっと他社にいい製品があったり、顧客から特に要望があれば、他社製品を組み込んだシステムも作ります。
客先に行き、要望をヒアリングするという結構フロントに立つ職種でもあります。
ちなみに現在の仕事はこういう仕事をしています。
しかし振り返ってみると、設計部署での仕事がかなり役立っています。
設計部署での製品開発と言うのは、非常に大変な作業です。
当然予算もあるし、期限もある。
何よりも大変なのが品質です。
品質を上げるのは非常に大変な作業です。
テストを繰り返し行います。
品質監査部署でのテストで不良が見つかれば、その何倍もの見直しが必要となります。
もちろん顧客向けのシステム開発でも品質は大切ですが、使用用途や運用方法がある程度決まっているため、テストケースは比較的絞れて品質を上げやすくなります。
しかし製品開発の場合には、いろんなケースでの使用を想定するため、テストケースはもううんざりするくらい多くなります。
またプログラムの基礎もここで学びました。
いろんな言語について。
効率よいコードの書きかた。
などなど。
正直設計部署での経験があるからこそ、いまシステムエンジニアとして、顧客に対して明確な対応ができたり、品質を上げるようプロジェクトをまとめることができていると思っています。
希望していたのと異なると辞めてしまう若者
記事では、思ったところに配属されなかったからという理由で、早々に辞める人が多いと書いていました。
理由は様々でしょうが、古い人から見ると「石の上にも3年」と言いたくなります。
◆勤務地が希望とは違っていた。
正直これわかるな。
勤務地って大事やからね。
自宅から通うことを想定していたけど、引っ越しして一人暮らしせなあかんってなったらそりゃ悩むでしょうね。
寮が完備されていたらいいんだけど、寮すらなかったら結構な出費となりますよ。
あと、期限付きかどうか。
例えば、将来の為に地方の工場で現場を経験するとか、逆に将来地元で頑張ってほしいから、都市部で経験を積むとか。
そういうのがあれば、大分受け止め方も違うでしょう。
会社生活40年ぐらいあるんだから。
あと新人の頃でまだ独身なら、他のところで経験を積む、他の土地で働くというのは結構いいことだと思いますがね。
◆職種が違っていた
これも微妙ですね。
自分は営業は向かないと思っていたのに、営業に配属されたって。
そりゃ自分でもかなり嫌ですね。
これもキャリア形成の一環として、きちんと会社から説明があり、それが受け入れられるかどうかだと思います。
キャリアパスって大切です。
これを企業がきちんと考えてくれているのか。
例えば、ものを作る会社だとして、初めに営業で顧客のニーズをキャッチする感覚を養う。
その上でどういうものを提案し、作ればよいか。
こういうキャリパスもあるでしょう。
逆で、まずはものつくりを経験し、どういう気持ちで物を作っているのか理解した上で、営業で製品のアピールをして売っていく。
本当に将来的なビジョンがあっての配属なのか。
それとも単に人が不足しているところに配属されただけなのか。
重要ですね。
もし後者であれば、確かに転職も視野に入れた方がいいでしょう。
見方を変えるということも大切だと思います。
後者の場合だけど、人手が不足しているということは、ある意味チャンスだと。
そういうところにはチャンスも沢山転がっているという見方もありますからね。
会社は意地悪をしているわけではない
会社は決して意地悪しているわけではないんですよね。
そんなに会社って、いちいち個人どうのこうのっていう思いはない。
ましてやまだ新人であまりよく知らない社員に、そんなに深い思いはありません。
なるべく希望に沿ったところに配属してあげようとは思ってるんだと思いますが、人手の問題とか。
あとキャリアパスを本当に真剣に考えているとか。
思いはないと言いましたが、ある程度有望な若者には、それ相応のキャリアパスを考えていくのも企業として大切ですから。
キャリアパスを考えている
キャリアパスをどう考えているのか。
それは企業ごとに違ってきます。
扱い製品やサービスにより、必要な知識と言うのは、企業側にしかないですから。
新しく入ってくる人にはわからない内容です。
それは理解しておくべきだと。
終身雇用型ではなくジョブ型へ
若者の考え方として、終身雇用型からジョブ型への変化があると書かれています。
終身雇用型で、会社のいう事をすべて受け入れ、定年まで勤めあげる。
日本の雇用はずっとこういう感じでした。
確かに最近、終身雇用制度が少しづつであるけど崩壊してきているのは確かです。
本当にずっと同じ会社で働き続けられるのか。
誰もが心配するところですよね。
ただ外国と比べると、あきらかに日本の労働者は雇用が保証されています。
なかなかクビにならないですよね。
今回のコロナショックでも、企業自体が倒産した場合はともかく、企業がリストラしたっていうのはあまり聞こえてきません。
アメリカなんて、失業保険募集件数が一気に跳ね上がっていますからね。
これがいい反面、賃金が上がりにくいという弊害をもたらせているのは確かです。
終身雇用を守ろうとすると、どうしても賃金を上げにくくなります。
一度上げた賃金はなかなか下げれないですからね。
だからいつも思うのは、景気が良くなったのに賃金が上がらないっていう話。
それは日本企業が雇用を守ってるからであって、もし不景気になった時に平気で社員をクビにできるのであれば、賃金は比較的上げやすいでしょう。
賃金を上げて気持ちよくさせて、不景気になれば給料が高く生産性の悪い社員を辞めさせればいいんだから。
でも、そうすると住宅ローンを抱えている人は困るでしょ。
社内留保と言う形で資金を貯めているのも、そういう理由でもあるんですよね。
なんか日本の雇用制度に守られながら、賃金上がらないって文句をいうのはどうかなっていつも思ってるんですけどね。
経済学者とかエコノミストはその辺を全くしゃべらないのはどうしてなんだろうかと。
辛坊氏当たりが、番組でコメントしそうですけどね。
ジョブ型というのは、会社に依存するのではなく、自分のキャリアを大切にし、会社はあくまで自分の能力に対して対価を払うものである。
それは欧米的な働き方だと思います。
これはこれで大変いいのではないかと思います。
会社にとっても、必要な能力がある社員をそれに相応する報酬で雇う。
報酬と合わなければ契約を取りやめる。
そういう人に応じて、周りの人が経験を積んでくれればそれもいい。
ただそういう人ばかりではないということも考えないといけない。
今まで、終身雇用で一度入社するとあとはのんびりやっていこうと考えている人は意外と多い。
会社に入って一生懸命努力している人は意外と少ない。
評価制度にしてもそれを取りやめる企業も増えてきていますからね。
企業できちんとそういう評価ができるのかってこともある。
まずきちんと評価できる人がきちんと上に上がってきているのかと言うのはかなり疑問ありますからね。
人物評価ができる人がいて初めて、このジョブ型が成り立つのかと。
でないと、その人の正しい評価額・報酬額を誰が決めるのか。
高すぎたら、無駄な経費となり企業の負担になる。
安すぎると、優秀な人が定着しない。
成果主義で成果をきちんと判断できるような作業であればいいが、結構チームで動く日本の企業では難しい。
今日本の企業は変革期に入っているのだろうか。
しかしこういうこと言われて結構経ってるよな。
成果主義も最近聞こえなくなってきたし。