今回は、世界的有名な本「百年の孤独」。
著者は、ガブリエル・ガルシア=マルケス。
こんなに有名な本ですが、私は知りませんでした。
読書家の人なら知っているのかと。
どちらかというと、警察ものや推理小説をメインに読んでいるため、このような有名な作品には疎いということで、少し恥ずかしくなりました。
この本は、大沢在昌氏の本の中で出てきた物です。
有名ということで、どんな本か興味を持ちました。
ネットで調べてみると、すごく有名な本だったのでびっくりしました。
今回はこの本を紹介します。
説明・あらすじ
ある架空の村、マコンド。
その村で起こる出来事。
開拓者一族に起こる出来事を100年を通じて書かれている。
絶望と野望。
苦悶と悦楽。
現実とは思えない突飛な記載。
ブエンディーア一族がマコンドという村を築いてから百年で消滅するまでの歴史が、奇想天外なエピソードを織り込んだいわゆる「魔術的リアリズム」を駆使して語られる。
表題どおり、ブエンディーア家は百年の孤独を運命づけられているのだが、その原因は、血の濃い家系のいとこ同士であったホセ・アルカディオとウルスラが愛し合い、それがもとで殺人を犯して故郷を出奔したことだ。
新天地に建設したマコンドで、一族は同じ名前、同じ出来事を延々と繰り返し、最後は再び近親相姦を犯してこの世から消える。
以上の要約からもわかるように、この小説は同じ構造を反復させることで「物語」にどっぷり浸かり、時間性を奪われる。
その語りの裏には、時間性を剥ぐことで記憶を永遠にとどめておきたいという欲望が垣間見える。
彼らの歴史は、この小説に書かれたような形以外では消し去られてしまうからだ。
常にオーソリティ=権力、正統と認める側から、無意識下へと追いやられるからだ。
だがその一方で、この物語はすでに書かれたものであることが明らかにされる。
読み終わった瞬間、物語が書かれた紙は消え、孤独を運命づけられた一族は二度と繰り返さないことが予告される。
つまり、物語は終わると同時に破棄されるのだ。これは物語自体が一回限りのものであり、歴史的産物であることを示している。
時間の消えた語りは神話性を帯びてくるものだが、この物語はそのような逆の正統性を備えることも最終的には禁じられているのだ。
歴史性も神話性も中途半端に失ったこの小説は、自由に各時空間へリンクしてくる。
登場人物は自分の全歴史が書かれた紙をリアルタイムで読むのだが、さらにその読む姿を読む私たち読者は一体何者なのか。
「百年の孤独」と書かれた物語を読む者がブエンディーア一族最後の人間であるならば、私たちもブエンディーア一族最後の人間なのか。
すると私たちは「百年の孤独」を運命づけられているのだろうか。それを考えるのはそれぞれの読者である。
allreviews.jp
読んだ時の感想 注!ネタバレ
まず、結構読むのはしんどいです。
独特の人物名であり、同じ名前が続いて出てきます。
巻頭に相関図があるため、それを見ながら読み進めることになります。
また、抽象的であったり、幻想的であったり。
リアルであったりと、かなり読むのに時間を有します。
1頁読むのに、かなり神経を使います。
数行飛ばすと、もうストーリが繋がらなくなったりするので、1行をしっかりと読む必要があります。
また、永遠と続く文章という感じで、区切りが少ないです。
何度か、もうやめようかと思いましたが、歴史的な名著。
読んでおくべき傑作という評判により、最後の感動を求めて読み続けました。
描写はなかなか面白くて、ドロドロした愛憎劇のような場面も結構あり、興味深いところもあります。
1つの村が出来上がり、繁栄し、そして廃れていく様は、壮大でもあります。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:1
かなり読みのに苦労します。
結構忍耐力が必要です。
1行をずっと読み進めるため、1日30頁程度かと。
◆意外度
意外度:3
そこを狙った本ではないため、淡々と出来事を繋げていくという感じです。
意外度はほぼないかな。
◆夢中度
夢中度:2
うーん、少し夢中になるのか。。。
微妙ですね。
ただ、傑作というものは、こういうものなのか。
自分にはまだ少し早いのかな。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:4
とうとう、終わってしまったという感じ。
読み切った時の達成度はあります。
物語も物悲しいが、時代を通して壮大な物語で、面白かった。
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読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。