やっと図書館から、予約した本が借りれるようになりましたよと連絡がありました。
ずっと前から予約していたので、すでに忘れていましたが。
それがこの本「硝子の塔の殺人」という本。
著者は、知念実希人氏です。
この人の作品は、結構好きですね。
特に「崩れる脳を抱きしめて」は好きですね。
説明・あらすじ
長野県にある硝子館と言われる神津島氏の邸宅。
以前この地で起こった蝶ヶ岳神隠し事件の現場であったペンションの跡地。
名探偵や刑事、占い師やミステリー作家などのゲストを呼んで、夜の10時に神津島氏から、ある重要な発表があるという時。
神津島氏は、ゲストとして呼ばれた、担当医の一条遊馬によって毒殺された。
雪崩のため、警察の到着は三日後。
その間は、みんな硝子館にとどまるしかない状況の中、なんと2人目の殺人が発生した。
連続殺人だと騒ぐゲストの中、一条遊馬だけは、別の犯人だと確信が。。。
その後も3人目の被害者が出た。
事件は意外な方向に。。。
読んだ時の感想 注!ネタバレ
密室の中での事件ということで、これは本当にわからないですね。
読んでいくと、本当に混乱するんですが、ふと一抹の不安が。。。
「そして誰もいなくなった」。
アガサ・クリスティの有名な小説ですよね。
この小説の内容がふと頭に浮かんできました。
それは、読者に対して、誠実なのかって。
少し思ったりもします。
あまりにも不可能だと思われる事件だと、本当に死んだの?なんて思ったりもします。
この中にある1つの戒を犯しているのではと。
この小説の中では、非常に推理小説を愛しているメンバーが大勢います。
そんな中での十戒を破る!
これはいかがなものかと。
全体的に見ると、「なんで、○○しないんだ!」とか、「なぜ、そうなる?」っていうのは、比較的少なかったと思います。
強いて言えば、一条氏が、毒殺した毒をいつまでも保持していたことかな。
動けば動くほど、ドツボにハマるという事例からすると、その後は動かないに限るんですが。
例え、妹のことが分かったとしても、殺意の有無には判定されるとが、証拠にはならないはず。
なのに、毒をそのまま持ち、2人目、3人目の被害者が出た時に、真犯人にその毒を渡そうとするのがよくわからなかった。
案の定、それにより犯人だと見破られたわけで。
なんだかなって。
もっとしっかりとした証拠があり、必ず一条氏が犯人とわかるなら別だが。。。
碧月夜については、魅力的なキャラクターでした。
なんか、大藪春彦氏の伊達氏を思い出すような。
シリーズ化というのはないだろうけど、なんかこの碧氏を主人公にした小説が読みたいなって思いましたね。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:4
読みやすかったし、なんか夢中で読み進めてしまいました。
結果、2日で読み終えてしまいました。
最後は、もう一気読みでした。
◆意外度
意外度:5
まぁ、これは意外度満点でしょう。
途中の違和感はあったけど、まさかっていう。
一条氏、真犯人が捕まり、終わりかなっと思いつつ、残ってるページ数を見ると、なんかあるなっていう予想が。
その通りで、顛末は意外すぎる。。。
◆夢中度
夢中度:5
面白かったね。
まぁ、正直少し、うんってところ。
(十戒に反してないか?)はありましたが。
夢中で読み進めましたね。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:4
ほぼスッキリかな。
途中で、なんだ、これ!っていう流れになりましたが。
そこは上手く回収できたし。
うまく収めたなっていう感じで、終わっています。
よかったです。
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読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。