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【サラリーマン書評】「彼が通る不思議なコースを私も」白石一文 ~最後で台無し!?それはないでしょ

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今回は、「彼が通る不思議なコースを私も」。

白石一文氏の作品です。

 

白石一文氏と言えば、一億円のさよならですね。

これは好きな小説です。

自然と期待できます。

 

この本は、図書館で見つけました。

帯も何にもないんですが、白石一文の作品の中から、ちょっといいかなって。 

 

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説明 注!ネタバレ

概要はと言うと。

 

ある飲み会で再開した椿林太郎と、澤村霧子。

霧子は、一週間まえの友達の彼が、ビルから飛び降りた事件について、林太郎にききたいことがあった。

いろいろ、話をしていて、次第に惹かれていった林太郎と霧子。

 

なんやかんやありで、2人は結婚した。

林太郎は、小学校の教師をしていたんですが、校長のふがいない態度を見て、教師をやめてしまう。

その後、椿体育教室という教室を開いた。

霧子は、仕事で大阪に単身赴任し、2人は別々に暮らすようになった。

 

なにげない生活の中で、林太郎の不思議な雰囲気に、翻弄される霧子。

そこには、林太郎のある秘密が。。。

神の子と呼ばれたり、東大出の同級生には、あいつにはかなわないと言われたり。

行きつけの居酒屋の店主には、すごい男だよって言われたり。

 

後半、林太郎からある告白をされるが、霧子はそれをどう解釈してよいのか。

悩みに悩み、その思いを林太郎にぶつけることに。

最後は。えっ! 何これ?

 

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読んだ時の感想

なんか、独特な文章と言うか、白石氏だなって感じのする小説です。

普通の日常なんですが、ついつい夢中になってしまう。

前半は、ある二人の出会いから、結婚生活までを淡々に書いているような感じがします。

ただ、林太郎の思いと言うのがすごく伝わってきて、いい先生だなって。

こんなに子供に真剣に向き合える先生って、そういないよなって。

 

教育のやり方にも、確かにそういう問題ってあるよなって、すごく共感することが多い。

椿体育教室を開いた理由もすごく納得がいく。というか、確かにその通りだなって。

子供が成長していく過程を考えると、まず体が先に発達し、そこから言語などが発達していく。

従って、勉強をするためには、まずは体をしっかりと作ることが大切なんだと。

 

人それぞれに時間の感覚は異なる。

だから、特に小さい時には、勉強についていける子といけない子がいても仕方ないことなんです。

早生まれと遅生まれの子で、1年近い差が出てくるのに。

 

集中力のない子。

理解の遅い子。

体がまだしっかりできていないことにより、外から見ると発達障害があると思われてしまう子。

そういう子をしっかりとフォローしていきたいという林太郎の思いは、本当に読んでいてジーンとくるものがあります。

 

霧子は、最初の頃とは少しづつイメージが変わってきて、すごくしっかりした感じの女性になっていきます。

しっかりと夫婦仕様としている姿に、少し感動すら覚える。

林太郎を支えてあげたいという気持ちが、すごく伝わってくる。

白石氏の小説って、こういうところが好きなんだよな。

 

本当の後半まで、もう夢中になって読んでしまいました。

しかし、この最後。

これは、あれ?って思ってしまいます。

 

よくわからん。

これが正直なところですね。

 

なんだ、今までの物語は、いったいなんだったんだ?

これはやったらあかんことちゃうのって。

すごい物語を永遠、続けておいて、それが夢でした。。。みたいな。

 

林太郎のある力は、一種超能力で、人から出る、なんかオーラみたいなものを敏感に感じるということで、多少の理解はできるけど。

最後は、これはもう人ではないってことになる。

それは小説としていかがなものか。

それなら、最初からそういう物語にしないと。

 

それが残念で仕方ない。

最後を書き直してくれないかな。

って無理だろうな。

この最後が、本当にいいっていう人もいるかもしれないからね。

 

 

総評

◆読みやすさ

読みやすさ:4

ストーリはすごくシンプルと言うか、優しい感じで、非常に読みやすい。

日常というか、この人の独特の生活感みたいな。

刑事ものと違い、背景がごたごたしていないから中。

 

◆意外度

意外度:2

意外度はそれほどないんだけど、最後のエンディングはよくわからなん。

これは意外度と言うのではなく、単に分けわからん。って感じ。

いい意外度ではない。

 

◆夢中度

夢中度:4

正直、最後どうなるんだろうっていう期待が先行する感じ。

なにか、すごいエンディングが待っているのかと。

 

◆読んだ後のすっきり度

読んだ後のすっきり度:2

正直よくわからん。

この最後はどうなん?

えっ、なんだ?

って感じ。

どうなんだろう。

この最後をいいと思う人もいるんだろう。

しかし、それまで一生懸命読んでいたのはなんだったんだって。 

 

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読書について

本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。

いい意味でも、悪い意味でも。

時に深く考えさせられることもあります。

 

人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。

最近世間では本離れが進んでいると言われています。

 

本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。

ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。

 

もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。

 

駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。

 

もっとみなさん本を読みましょう。

そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。

ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。