堂場瞬一氏の鳴沢了刑事シリーズをずっと楽しく読んでましたが、終わってしまいました。
と言うことで、何かないかと捜していると、このシリーズを見つけました。
失踪課と言う、なんか地味な部署ですが。
この主人公である高城賢吾刑事は、実は鳴沢了の外伝である「七つの証言」の一話に出てきてました。
まぁ、たまたま2冊まとめて買ったんですが、偶然そうなりましたね。
説明 注!ネタバレ
概要はというと、今回の主人公は、警視庁の失踪課という部署に勤務する高城賢吾刑事。
訳あって、ここに配属されてきました。
理由は、今回話の中ではっきりするんですが、あまり良い話ではありませんが。
アルコール中毒気味で、少しやる気もなく。
ただ、室長である上司に何かと期待される。
以前は捜査一課にいた優秀な刑事。
基本はできてる。
読んでいるときでも、なんか鳴沢了刑事を思い出す。
まあ、しかし基本的なストイックさでは、全く異なりますが。
夜中ラーメン食いたくなったり。
そもそも酒大好きですからね。
その辺がもう全く鳴沢了刑事とは異なります。
そんな失踪課に依頼が来ます。
結婚まじかの婚約者の男性が行方不明だと。
長野から母親まで飛んできています。
行方を調べていく中で、行方不明になっている男性の過去に、謎の一年があることがわかります。
そこに何かカギがあるのではと思い、捜査を進めていきます。
並行して、殺人事件も起こり、複雑に絡み合う様相を。
本来捜査一課に行く予定だった部下の女性刑事とともの捜査ですが、まあこの女性刑事が生意気で。
もっとましな刑事はいないのかというほどの失踪課で、どのように活躍するのか。
読んだ時の感想
キャラクターがガラッと変わっていて、少し感情移入が難しいって最初は感じましたね。
ただ、少しすると慣れますが。
その代わり気になるのが、本当にそんな警察官がいるのかというぐらいの、出来の悪いメンバー。
読んでいて腹が立つというか、よく警察学校卒業できたなって。
教場読んでるから、どっちかが誇張してるのかと。
そりゃあやはり、警察官はいい加減ではなれないだろうと信じたいな。
テレビドラマのような配役だわ。
あと、やはりいつもの、クズな上層部。
これは定番で、企業、警察のお決まりなのかな。
上に行く人間は素晴らしいとは限らない。
っていうやつか。
林先生は、日本では能力のない人のほうが出世が早いといってたな。
まあよくあることだが。
最後のほうは、鳴沢了刑事を思い起こすような活躍を見せる。
これは堂場瞬一氏の癖かな。
しかしヤクザが警官殺しを気にすることなく襲ってくるのはちょっと無理あるだろって。
いくら温和な日本でもそこは特別でないと。
警察が舐められるようになったらおしまいや。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:3
シリーズの第一話だから仕方ないのかな。
なんかしっくりと頭に入ってこない。
登場人物も、少し癖があって、なかなか感情移入できないな。
やっぱり鳴沢了刑事シリーズみたいに引き込まれる感じはまだないな。
◆意外度
意外度:3
だいたい途中でわかってくる。
あれだけ、ところどころにちりばめてると、嫌でも気づくよ。
だから意外性は少ないな。
◆夢中度
夢中度:2
鳴沢了シリーズからすると、まだやはりそれほどまでは。
やはり失踪課っていうのは、盛り上がりに欠けるなって。
ただ、今後どうなるかは少し期待感もある。
もう少し、シリーズを読み進めて行こうと思いますね。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:4
ちょっと最後は、鳴沢了刑事シリーズに似たような感じになりましたが、まぁ敵も倒し、すっきりしたかな。
堂場瞬一 高城賢吾刑事シリーズ
高城賢吾シリーズは以下となっています。
- 蝕罪(今回)
- 相剋(未読)
- 邂逅(未読)
- 漂泊(未読)
- 裂壊(未読)
- 波紋(未読)
- 遮断(未読)
- 牽制(未読)
- 闇夜(未読)
- 献心(未読)
堂場瞬一 鳴沢了刑事シリーズ
シリーズは以下のようになっています。
- 雪虫(読破)
- 破弾(読破)
- 熱欲(読破)
- 孤狼(読破)
- 帰郷(読破)
- 讐雨(読破)
- 血烙(読破)
- 被匿(読破)
- 疑装(読破)
- 久遠(上・下)(読破)
読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。