なんかコロワイドと定食チェーンである大戸屋がもめているようで。
普通ならあんまり興味がない話なんですが、一応コロワイドの株主ですからね。
こういう話題は、株価に結構反映しますからね。
といいつつ、このコロワイドは優待が結構よくて、優待券マニアの中では有名です。
だから、まぁ下がろうが、上がろうが関係ないと言えば関係ないのですがね。
しかし、株主なので自分が保有している会社の事なので、調べてみました。
コロワイドとは
コロワイドは、「牛角」「手作り居酒屋 甘太郎」「かっぱ寿司」「ラ・パウザ」などを経営している外食大手です。
株式会社コロワイドは、本社を神奈川県横浜市西区に置き、外食産業を主に展開している事業会社を統括する持株会社です。
東証1部に上場しています。
国内では、現在約2,700店舗を展開しています。
売上高は、ざっと2,400億円。
業界4位の大企業ですね。
コロワイドの株主提案
コロワイドは定食チェーン店を経営する大戸屋ホールディングの19.1%の株式を保有しています。
その大戸屋ホールディングスに対して、2020年の6月の株主総会で株主提案を行います。
大戸屋ホールディングスの株主総会は、6月25日開催予定です。
その株主提案の内容と言うと、大戸屋ホールディングスの創業者である三森久実の息子である三森智仁氏の社外取締役就任を求めるというものです。
大戸屋は、これを拒否しており、その理由は、会社法が定める社外取締役候補に含まれないことだそうで。
コロワイドは、最近業績が悪化している大戸屋の経営を改善しようとしているのですが、その経営体質を固くなに守ろうとする大戸屋と、なかなかうまくいっていないようですね。
どちらにも言い分はあるんだろうが、今まで培ってきたやり方を変えようとするのは、ちょっと強引なような気もしますね。
あと、いくら創業者の息子だからと言って、また能力のない人物を会社に入れるというのは、これはなんか駄目だろう!って思ったりもしますね。
大戸屋のごたごた
そもそもこの三森智仁氏。
いったいどういった人物なのか。
よくよく調べてみると、なんだこりゃって感じですが。
創業者の息子だからと言うだけで、会社を任せるっておかしいだろ!
だから日本の企業は駄目なんだって。
三森智仁氏は、大学を卒業した後は、一度、信託銀行に入社しました。
2年務めた後に、自分の親が創業したこの大戸屋へ入社したそうです。
2015年7月に三森久実氏が亡くなりましたが、その1か月前の6月に常務取締役に就任しました。
おいおい!って感じでしょうね。
その時は、まだ智仁氏は、入社してたったの2年しかたっていなかったそうですが。
現場の経験もあまりしていないボンボンが、執行役員って。
その時の社内順位は、4番目だったそうで。
ほんと、どうかしてるぜ!!!
その決断を下したのは、三森久実氏だったそうですが、親バカもいいところですね。
判断を誤ったのか。
確かに息子がかわいいというのもわかるけど、急ぎすぎるとすべてを失うぞ!って。
思わなかったのかね。
当然の結果と言えばそうなんですが、やはり経営陣と創業家がもめることになります。
創業家と言うと、創業者の久美氏とその妻である美枝子氏、そして智仁氏ですね。
はたから見るとかっこわる!って感じなんですが。
ただ、7月に久美氏が亡くなりましたが、その後起こったのが、お骨事件。
美枝子夫人が、久実氏の遺骨を持って社長室に怒鳴り込んできたとのこと。
後ろには、カッコ悪く、位牌と遺影をもった智仁氏がくっついてきたそうで。
社長に、「智仁を社長に」って迫ったそうです。
みごとにかっこ悪い親子!って。
当然、この時点で上場しており、多くの従業員を抱える企業ですから、「はい、そうですか。」ってわけにもいかず。
ただ、この時はかなり調整を繰り返しやり、最終的に2024年に智仁氏が社長に就任するということで合意されたそうです。
まぁ、経験をしっかり積んでから、創業者の息子ということで、社長に就任させてやろうかって、経営陣が折れたわけですね。
カッコ悪いことですが。。。
しかし、この約束は果たされることはありませんでした。
というのも、智仁氏は2016年に退職したからです。
社長室に怒鳴り込んで社長にしろって言っておいて、10年程度の修行も待てなかったわけですが。
どうしてやめたかと言うと、多額の相続税を払うことができずに、持っていた大戸屋の株を売却せざる負えなかったというのも理由の一つにあるそうですが。
会社側としては、創業功労金として2億円の支給をきめたそうですが、8億円程度といわれた相続税にはとても足らなかったそうです。
コロワイドはどう大戸屋と絡んでくるのか
このごたごたがあった大戸屋。
コロワイドとの関係はどうなんでしょうね。
創業家が相続税を支払うために、株を売った相手がコロワイドということです。
コロワイドは、大戸屋の業績が最近伸び悩んでいることに対して、何か対策をうたないといけないと考えていました。
その一番の課題は、生産性向上にあると考えていました。
大戸屋は、創業当時から現場での調理にこだわっていました。
第一にそれが大戸屋のウリでもあったわけです。
客心理としても、なんか別の工場などで作った料理を温めて、盛り付けて出すだけのお店よりは、現場で調理してくれた方が、おいしく感じたりもするし、なんか高級感もありますからね。
しかし、最近は、食材の加工なんかは、一か所に集めて工場で処理するケースが多くなってきています。
これは効率化ですよね。
現場の負担を減らすという意味もあります。
また、バイト不足ということで、調理までさせるにはそれ相応のスキルも必要となります。
短期でバイトを雇うと言う観点から言うと、このような形態になるのも仕方ないと思いますね。
当然コロワイドもこのセントラルキッチン方式を提案しますが。
大戸屋は、創業者の意思を継いで、かたくなに拒んできました。
しかし残念ながら、業績を思わしくなく、営業利益率も下落の一途です。
営業利益率を見てみると、ここ最近でも2.8%から1.6%へと減少。
2019年3月期では、前期比で売上高が2%減少しています。
営業利益が34.7%も減少しています。
新型コロナウイルスの影響もあり、売上高も減少しています。
コロワイドが株式を取得しても、状況は変わらなず、大戸屋は独自路線にこだわっています。
という背景があり、ここで株主提案ということになったわけです。
コロワイド側の提案内容
コロワイド側からの株主提案は、全部で4つあります。
1と2は、大戸屋にとっていいことありませんが、3と4は、いいと思うんですがね。
特に4なんて嬉しいですよね。
優待券が充実しているコロワイドならではの提案ですね。
とくに判定しているのは、取締役の選任問題。
コロワイドは、大戸屋に対してグループ傘下を打診したそうです。
株主にもどうかとアンケートを取ったそうですが、結果は9割の株主が賛成だったようで。
ただ、この時には食事券3,000を提示してのアンケートであったため、誘導ととられたようですが。
で、問題なので、三森智仁氏。
しかし、なんでコロワイドは三森智仁氏なんかを推薦してくるのでしょうかね。
今三森智仁氏は、大戸屋を退職してから、スリーフォレストという、高齢者向け外食宅配システムの会社を立ち上げました。
理由は、創業者の精神を継承していることだそうです。
なんじゃ、そりゃって感じですね。
先ほどの株主提案であった、セントラルキッチンの採用と、効率化というのがありましたが、コロワイドは、この方針を進めるために、三森智仁氏を活用しようとしているとのことです。
伝統や創業者の想いを理由に、店舗運営スタイルを変えようとしない経営陣に対して、創業者の血統である三森智仁氏が、改革を進めてくれると期待しているとのこと。
おいおい、逆だろって思いますがね。
創業精神を本当に一番継承しているのは、普通に考えると三森智仁氏だと思うんですがね。
違うんですか?
しかし、もしそれが逆だというなら、なおさら三森智仁氏なんて不要じゃねえの?って思いますけどね。
大戸屋の株が、創業一家からコロワイドへと移り、少しほっとしていたところでしたが、まさかの株主提案。
大戸屋って今後どうなるんでしょうね。
日本でも定食チェーンって結構ありますからね。
やよい軒とかもね。
しかし、創業家と経営陣との争いって、いつもどこかで火拭いてるね。。。