今回は、「模倣の殺意」。
中町信氏の作品です。
最近、本屋で本を選ばないので、何を読んだらいいのか迷います。
本屋さん大賞というのは、結構いい本があるので、歴代の受賞作品を探すことにしました。
で、見つけたのが、この本です。
何やら面白そうなトリックがあるとのことで。
結構こういう本って好きなんですよね。
説明・あらすじ
7月7日7時に、坂井正夫という小説家が自殺した。
青酸カリを飲んでの服毒自殺。
警察は自殺と判断したが、その死に疑問を持つ二人。
一人は、中田秋子。
自殺した坂井正夫の恋人であり、婚約者。
もう一人は、津久見伸助。
それぞれが別の視点で犯人を追求していくことに。
しかし、最後の真相編で全てが明らかに。。。
読んだ時の感想 注!ネタバレ
正直、難しい。
というか、これ実際映像化は無理だろ。
なんというか。
以前読んだことのある小説で、「イニシエーション・ラブ」というのがあったな。
もう小説でのトリックというか。
文字で誤魔化すというか。
映像では、最初からネタバレしてしまうという。
これをずるいというか、なんというか。
正直私はあまり好きじゃない。
それでも好きだったのが、小説「葉桜の季節に君を想うということ」。
これは、最後の方で、実は主人公がおじいちゃん、おばあちゃんだったというオチ。
しかしこれは面白かった。
なんか笑えるというか。
最初から読み直すと、なんかオシャレなおじいちゃんだなって。
しかし、今回のこの「模倣の殺意」はなんというか。
あと、偶然が2つ重なるのは、もうほぼ奇跡で、3つ重なるのはもうコメディか、脚本がアホかのどちらかだと。
この小説は、偶然が一体いくつ重なるのか。
もうなんでもありって感じだわ。
こんな偶然を重ねるんであれば、なんでも可能だ。
偶然をいかに減らすのか。
小説はそこが必要だと思う。
最近韓国ドラマをよく見るけど、ドラマではよく偶然が出てくる。
しかし、これはドラマだからあり得ることと割り切ってる。
「愛の不時着」なんか、主人公がヨーロッパで何度も出会っており、更に韓国と北朝鮮にいたにもかかわらず出会うというのは、もう確率的にはありえない程だが、それがドラマだから、楽しめることだ。
しかし、これが小説だとちょっと違うと。
小説はもっと高尚でないと。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:2
最後まで読むと、なんだったんだって。
もう一回読み直す力はなかった。
◆意外度
意外度:4
意外度は、あるけどね。
ただ、映像化が難しい。
いわゆる文章マジックだわ。
◆夢中度
夢中度:5
まぁ、これだけ煽られたら、最後どうなるか夢中になるわな。
それが正しい無中度かという。。。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:2
なんだろう。
スッキリしないな。
だめだ!
こんなの。
読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。