おぐけんブログ 悠々自適の投資生活を目指して

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年収500万円台世帯の資産と負債〜負債を無視するデータは意味がない

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よくネットニュースであるのが、40代の平均資産とかいうやつ。

多いですね。

しかし、見てみると意外と負債を考慮していない記事が多いです。

 

これはあかんだろ。

借金を1,000万円して、それをそのまま貯金したら、データ上1,000万円の資産としてしか計上されないってことになりますから。

 

それはおかしい。

そもそも、日本の持ち家信仰からすると、ほとんどのサラリーマンは、持ち家を持つことを一種のゴールとしてみる節があります。

 

家のローンがあるのに、資産いくらって言われてもどうかと。

ちょうど似たような記事があったので、それを参考に見てみます。

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ネットニュースで年収500万円台の資産

news.yahoo.co.jp

 

まず、年収500万円台という世帯の位置付けについて書いています。

 

国税庁の資料を参考にします。

2020年の民間給与実態統計調査です。

 

500万円から600万円以下は、10.2%です。

 

ちなみに一番多い世帯は、年収300万円から400万円以下で、17.4%です。

ついで多いのが、200万円から300万円以下となり15.5%です。

 

500万円以上とすると、30.3%となります。

 

ちなみに。。。

・500万円から600万円以下:536万6000人(10.2%)
・600万円から700万円以下:339万5000人(6.5%)
・700万円から800万円以下:231万3000人(4.4%)
・800万円から1000万円以下:240万5000人(4.6%)
・1000万円から2000万円以下:213万7000人(4.1%)
・2000万円から :26万9000人(0.5%)

 

800万円以上だと、上位9.2%となるようです。

 

年収500万円台の資産状況をみるとどうなるのか。

 

データは、総務省が出している「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」

注)二人以上世帯が対象。片働き世帯も共働き世帯も含む

 

■「年収500~550万円世帯」貯蓄と負債

・平均年収:522万円

・世帯主の平均年齢:48.4歳

・世帯人員:3.37人  (うち18歳未満:1.04人)

・平均貯蓄額:869万円

・平均負債額:683万円  (うち「住宅・土地購入のための負債」:645万円)

 

■「年収550~600万円世帯」貯蓄と負債

・平均年収:572万円

・世帯主の平均年齢:49.0歳

・世帯人員:3.32人  (うち18歳未満:0.95人)

・平均貯蓄額:1030万円

・平均負債額:858万円  (うち「住宅・土地購入のための負債」:802万円)

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5280260382bfcd1bf7d4f5b2bb283def96a009b2?page=1

 

よくみると、平均貯蓄額が、相応にあるが、負債も結構な額ありますね。

年収500万円から550万円だと、683万円の負債を抱えているということです。

平均は、一部のデータにひきづられるため、好ましくはありません。

本当は中央値を使いたいところです。

まぁ、今回に限り、サラリーマンの世帯という縛りがあるので、多めに見ましょうか。

 

 

ほぼ家庭にはローンがある

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住宅ローンを抱えている世帯の割合は、約40%だそうです。

ということは、さっきのデータは平均の負債額を取っていたので、それを約40%の世帯に反映すると、本当はもっと大きいということになります。

100で割るよりは、40で割った方が大きくなりますからね。

 

ということは、平均負債額というのは、600万や800万ではなく、少なくともその倍近くはあるということです。

そりゃそうでしょう。

住宅ローンは数千万規模です。

 

それが40代とかで、そんなに減らないでしょう。

晩婚化も進んでいることを考慮すると、ローンの支払いは60代になっても続いているでしょう。

 

住宅ローンの残高件数は、2019年度で、約1,100万件となっており、年々増加傾向にあります。

あるアンケートの結果では、2.5人に1人は、住宅ローン選びで後悔しているそうです。

後悔の原因は、金融機関選びとか、金利タイプだそうです。

 

一番ローンが多い世代というと、30歳代です。その次に多いのが40歳代です。

30歳代の負債額は、1,244万円です。

 

では、40歳代の負債残高はどうか。

40歳代の負債残高は、平均1,231万円だそうです。

 

ちなみに、50歳代が699万円。

60歳代(60歳から69歳)が242万円。

 

40歳代で1,000万円を超える負債。

これは結構きついですね。

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金利で借りて運用で増やす

最近読んだ本に「The Psychology of Money」です。

この作者が言ってました。

 

通常、家を購入する時、いいのは、住宅ローンを低金利で借りて、資産は手元に残して高利回りで運用する。

それがセオリーだと。

 

まぁ、そう考えるのは投資家ですよね。

 

しかし、日本で投資しているのは約20%程度なので、そのように考える人はもうごく少数でしょう。

 

従って、日本人はどうかというと、もう家の住宅ローンのために、日々あくせくと働いているという感じ。

35年ローンとかを組んで、やっと祓い終わった時には、資産価値はほぼゼロ。

子供部屋などは、子供が自立し使わなくなり、年をとり二階への階段がキツくなり、使う部屋は1階の寝室とリビング。

 

家があるからというけど、リフォーム代も必要だし、固定資産税もかかる。

運用でお金を増やすことをしていなかったので、老後資産も寂しい。

これは本当に不幸ですよね。

 

日本での新築信仰は酷くて、建設会社のコマーシャル費用や、モデルルーム代。

営業マンの給料分までも上乗せさせられたものを買わされる。

だから、買ったとたん、価格が大きく下がる。

 

新築の家を買おうって気にならないのは、それなんですよね。

買うなら中古物件。

無駄な費用が削ぎ落とされた価格で。

 

しかし、日本の家って、欧米の家と比べて、寿命が短いですからね。

古民家なら、しっかりと作られていて、数100年は平気で持ちますが、最近のパタパタと作られる家は、何年持つやら。。。

 

中田が言ってたかな。

現金で買えないものは、身の丈にあってない買い物だって。

少し極端かもしれませんが、しかしいっている意味、ちょっとはわかるな。