ネットニュースはよくチェックするんですが、たまにこんなあおり記事を見る。
これで何を言いたいのか?
投資家側の心理を書くのもいいが、危険な行為をきちんと整理しないと、受けては異なるメッセージを受け取ってしまう。
今回のケースもそうだけど、まずタイトルで、いかにも株式投資が駄目なような読める。
しかし内容はというと、このブログでも頻繁に言っていることで、金融機関の営業マンに相談することが如何に危険か。
もう詐欺で言うところのカモがネギしょって来てるという感覚であるということをしっかりと理解しないと。
なんでいつもこんなに恐怖を煽るような記事を書くのか!
もっと普通に勉強すれば、投資・運用のリスクは低いのに。
ネット記事の内容は
この記事の大まかな内容としては。
主人公となるのは、親から多くの資産を受け継いだ女性。
それを原資にして、証券会社の営業マンに言われるまま、証券会社のラップ口座で運用していた。
しかし2008年のリーマンショックによる世界同時株安で、資産が半分近くに減ってしまった。
当然、この段階では評価損であるけど。
この段階で、更に営業マンに相談し、いろんな商品を勧められ、あろうことかそれを鵜呑みにして更に損失を拡大させてしまう。
アベノミクス相場の中、せっかく上昇していた商品を売却して、半分ぐらいまでには戻したとのこと。
概要としてはこんな感じだけど、いろいろ問題はありますね。
この人が相続した時、税金を払った後に残った資産は約3,000万円だったそうです。
そこに一緒に相続した母親の2,000万円も管理することとなり、合計で5,000万円。
これらを証券会社の営業マンに相談しながらラップ口座で運用したということですが、ラップ口座は、証券会社に運用を一任する口座のことです。
もう少し詳しく言うと。
資産の運用管理を、証券会社や信託銀行に任せる仕組みとなっています。
投資商品の売買のたびに手数料が掛かることはなく、資産の残高に対して手数料をあらかじめ決めています。
このラップ口座のラップとは、サランラップのラップと同様で、「包む」という意味で、運用と手数料をまとめるというところからきています。
今回の運用が駄目な理由
駄目な運用をしていますってところが重要。
それを挙げて行くと。
1.ラップ口座での運用
そもそもラップ口座での運用は、証券会社に運用を丸投げします。
そういう意味では、投資信託と似ていると思うかもしれませんが、投資信託は買ったら、維持費用は掛かりますが、売買に関する手数料は不要です。
ラップ口座のデメリットは、あらかじめ含まれている手数料が高すぎるということです。
いろいろあると思いますが、大体2%程度ではないでしょうか。
この2%ってかなり大きいですよ。
2%の手数料が毎年かかってくるということは、やはり運用するうえでかなりのものだということを認識しておくべきですね。
1,000万円をラップ口座で運用したとすると、手数料だけで20万円するということです。
2.証券会社の営業マンのいう事を聞く
証券会社とか銀行などにとって、お金を稼ぐ方法の中に手数料と言うものがあります。
そうです、その金融機関で働く営業マンにとって、一番大切なのは手数料を稼ぐことです。
相談に来たお客の利益ではなく、いかに手数料が入ってくるかなのです。
そうなると、商品を購入してそのまま保持されるよりは、頻繁に買い替えをしてもらった方が手数料が入る分、営業マンにとっては嬉しいのです。
それに営業マンはあくまで商品を勧めるのが仕事であり、運用のプロではありません。
自分の会社から、今月はこの商品を売るようにと言われれば、それを一生懸命お客に進めるのです。
いい商品かなんて、営業マンにとっては二の次なんです。
もちろん、しっかりとお客の身になり、商品の勉強をしっかりとしている優秀な営業マンは要るでしょう。
これを売れと言われても、顧客の為にならないと思うと、売らないということをする人もいるでしょう。
ただ、営業マンもサラリーマンですからね。
運用プロと営業マンは、異なる業種だと考えておくべきでしょう。
もっと成果報酬で、お客が儲かれば、その分金融機関も儲かるという風になれば、真剣にどう運用すればよいかを考えてくれるようになるかもしれませんがね。
3.評価損を気にする
リーマンショックなど、やはり定期的に恐慌はおきます。
そもそも株価と言うものは、いつも上下します。
株式だけではなく、全てのものですね。
為替も当然上下します。
現金で持っていればと思うかもしれませんが、現金だってインフレ率などを考えると、細かく上下に動いています。
1年前は、300円で買えた物が、今310円になっていたとか。
常に変動するということを覚えておいたほうが良いですね。
株価に話を戻すと。
恐慌の時には確かに株価が大きく下がります。
しかしそういう時は、なんでも下落してるんですよ。
そういう時に一番やってはいけないことは、あわてて売却すること。
評価損であるときは、あくまで評価損。
売却すると、その損は本当の損になります。
そりゃ、その銘柄が今後どんどん下がっていくようなものだと、早めに売った方がいい場合もありますが、恐慌の時にはどの銘柄も下がります。
それを気にしないで長期的な視点で考え、じっとしているというのが大切なのです。
回復する時期と言うのはわかりませんが、なんで一番下がった時に売るのか?
それは本当に愚かなことだと考えるべきですね。
守るべき3つのルール
株式投資と言うのも、何も考えないでやると確かにリスクをある程度あります。
しかし、そのリスクというのも、ある決まりを守ればかなり減らすことができます。
1.余剰資産で投資する
これは結構大切です。
運用する資産は、余剰資産で行う事。
この余剰資産と言うのは、直近で何かに使用する必要がある試算ではないということです。
例えば、1年後に車を購入するための資金だとか、2年後に子供が入学するときの入学資金だとか。
なぜなら、株価と言うのは常に変動しています。
長い目で見ると10年ごとに恐慌が来て、その時に大きく下がったりします。
1年を通しても、夏には一般的に下がりやすくなり、年度末に向けて上がりやすくなります。
そのお金が必要な時に、もし株価が下がっていたら、下がった時に売らないといけなくなります。
それは売却損が出るということになります。
気長に待ち、上がった時に売却する。
これが基本となります。
今回の記事においても、余剰資金であれば、評価損が出ていても、そのままほっとけばいいのです。
生活費を投資・運用するなんてもってのほかです。
2.分散投資をする
投資の世界では、「卵は一つのかごに盛るな!」という格言があります。
まぁ、一つのかごに持っていると、そのかごを落とすと全ての卵が割れてしまうということですね。
いろんなかごに持っていれば、他のかごに入っている卵は割れなくて済む。
投資も同じで、銘柄を分けて購入することが基本です。
一つの銘柄が下がっても、別の銘柄は上がるかもしれません。
恐慌の場合にはすべて下がるでしょうが、上がり方はそれぞれですからね。
万が一にも保有している企業が倒産しても、分散投資していれば、被害は最小で済みます。
これは株式投資だけではなく、投資商品でも同様です。
株式だけでなく、投資信託や債券、金、為替など、いろいろ分散して投資すると、リスクを分散させることができます。
3.長期運用をする
これは1.にも同じようなことを書きましたが。
短期で見ると、株価は上下を繰り返します。
しかし企業は、業績を伸ばすことがなかば使命のようなものです。
長い目で見て、その企業を成長させようと努力している限り、多くの企業の株価は上がっていきます。
日本経済で見ると少し不安なところはありますが、大企業で言えば世界に飛び立ち、なんとか業績を伸ばそうと頑張っています。
長い目でみて、じっくりと育てていくというのが投資には必要となります。
ただ、ほっとけばいいというものでもありませんから、常日頃からその銘柄の動向は見ておく必要があります。
なんか問題があり、今後の成長の伸びが難しいと考えれば、売却も検討する必要があるでしょう。
分散投資が面倒なら投資信託を
分散投資ってどの銘柄を選べばいいか悩みますよね。
銘柄と言うよりは、どの商品を選ぶかも。
あと、日本経済について先行き不安を抱える人も大勢いるでしょう。
検査不正が多発しており日本ブランドの衰退も心配です。
日本の匠の技も、後継者不足でこんご継続できるのか。
外国人労働者の受け入れによる、治安の悪化。
そう考えると、日本の企業って大丈夫かなって。
シャープだとか東芝、大企業と呼ばれている企業でも、安心できないと考えている人もいるでしょうね。
そういう時には、是非投資信託を検討してください。
投資信託は、ファンドに運用を任せることになりますが、組み入れる商品によりいろなん投資信託があります。
やはりお勧めはグローバル分散型です。
日本の企業だけでなく、世界の企業・株式を商品に組み込んでいるため、分散化ができます。
世界を見れば、まだまだ経済は成長過程にあると思われます。
経済の成長は、やはり人口増加にかなり依存していると思います。
人口が増えると消費も増えます。
労働人口も増えます。
世界規模で見ると、まだまだ人口は増加傾向にあります。
また組み入れる商品にも株式だけでなく、国債も取り入れているとより安心です。
少額からの積立も可能なので、貯金代わりにするのも一つの手です。
定期と異なり、売却も自由ですから、必要になれば必要な額を売却することが可能です。
このブログでも、週単位に投資信託の運用実績を公表しています。
あくまで参考として見てもいいかもしれませんよ。