大手の電機メーカは、社内カンパニー制(事業部制)を取っているところが多くあります。
これは、外から見るとどういう扱いなんでしょうか。
また、○○ホールディングスのような持ち株会社は?
説明しても、時々モンヤリしていたことがあったので、調べてみました。
社内カンパニー制とは
社内カンパニー制って、電機メーカなどの大企業ではよく聞きますよね。
各分野ごとに事業部として、人事権やら予算決定などの権限を事業部に与えて、事業部単位に決算をし、損益収支を出す。
事業部制をさらに進めたのが、社内カンパニー制となりますが、この間の明確な区別はないそうなので、社外的に社内カンパニー制をとっていますって宣言すれば、社内カンパニー制ってことになります。
社内カンパニー制は、法的に別会社ではありません。
ただ、社内では、完全に別会社(独立した会社)として扱います。
※名刺の社名は、法的には一つの会社なので、みな同じですがね。
持ち株会社(ホールディングス)とは
持ち株会社とは、いったいどういった企業でしょうか?
持株会社(もちかぶがいしゃ)とは、他の株式会社を支配する目的で、その会社の株式を保有する会社を指す。 ホールディングカンパニー(Holding=保持、保有)とも呼ぶ。
引用元:Wikipedia
だそうです。
持ち株会社の種類には3種類があり、純粋に他社を支配するためだけにある持ち株会社もあります。
また、自分の会社としても事業を営み、かつ他社を支配する持ち株会社もあります。
3つめは、金融持株会社で、銀行や証券会社などの金融機関を支配することを目的とする持株会社です。
よく耳にするのが、野村ホールディングスや、みずほホールディングス。
三菱東京UFJや、三井住友などのホールディングスですよね。
野村証券は、野村ホールディングスの子会社ですし、みずほ銀行や三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行も、それぞれ持ち株会社である○○ホールディングスの子会社となります。
子会社というと、以前このブログでも書きましたが、50%以上の株式を保有します。
株式を保有することで子会社を支配しますが、法的には別法人となります。
こういう形態をとることにより、企業の買収やら、事業売却などで、やりやすくなるという点があります。
企業を買収する場合でも、社名を残して子会社として組み込むことも比較的容易ですし、グループ全体の意思決定を下すことも可能です。
あと、上場するときに、子会社が上場しようとしても、持ち株会社に統一することで上場しやすくなるというメリットもあります。
決算はどうなるのでしょうか
社内カンパニー制は、社外的には一つの会社なので、各事業部の合算となります。
東芝のように、原子力事業部は大幅な赤字でも、半導体事業部が黒字。
しかし、全体としてみると赤字です。のように。
では、持ち株会社は。
会計制度が変わり現在は、連結決算を重要視するようになってきました。
子会社を含んだ、グループ全体とした方が、株主に理解されやすいということなんでしょう。
持ち株会社は、収入の大半が子会社からの配当収入となります。
子会社は、利益のほとんどを持ち株会社への配当という形で渡すことになります。
連結決算上では、企業グループ全体の売上や利益が合算で計上されることになります。
ヤフーがZOZOを連結子会社に
ヤフーを傘下に持つZホールディングスは、11月14日に、ZOZOの買収が完了したことを発表しましたね。
2019年9月から行っていたTOB(株式公開買付け)によって、ZOZO株式の50.1%を取得しました。
投じた資産は、約4007億円。
今後もいろいろ、こういった事例が出てくるでしょうね。