日本国債の格付けは韓国よりも下
日本の国債の格付けは、韓国よりも下だということをご存知でしょうか。
韓国はAA。それに対して日本は、A+となっています。
日本の格付けは、ヨーロッパで言うとバルト三国と同等だそうで、この格付に本当に意味があるのかと思ってしまいますよね。
格付け会社の信頼性
一部のエコノミストによると、実際のマーケットでは、格付け会社がつける格付けを、それほど信用していないといわれています。
確かに日本の格付けがそれほど低いのなら、もっと円が売られてもいいはずですが、実際は円は買われています。
為替はその国の経済力を示すものなので、これでは納得がいきません
ある本によれば、ウォール街で働けなかった人が、格付け会社に行くのだと。
年収100万ドルのトレーダーと、6、7万ドルの格付け会社のアナリストでは、そもそも分析能力に相当な差があると言われているそうです。
なんかひどい言い方のような気もしますが、トレーダーになれなかった人が格付会社に行くのだとか。
ムーディーズが以前、日本国債の格付けを下げた時、その後なぜか日本国債の信用度はアップしました。
皮肉なもんですよね。
市場は、ムーディーズの格付けをまったく無視して、事実を信用したのです。
だって、韓国よりも日本の格付けが下って、そもそもおかしいですよね。
ある日本の有識者が、有名な格付け会社のアナリストに、どのように格付けを行っているのか聞いたところ、驚いた答えが返ってきてびっくりしたそうです。
そのアナリストは、格付けするときに、予算書など全く読まず、大ざっぱな数字だけで、格付けしていると語ったそうです。
これは財務諸表を見ないで、周辺情報だけで、各社の信用度を判断しているのと同じ。
要するに、専門的な分析能力を駆使して、格付けしているのではなく、世に出ているメディアの報道をもとに、格付けしているってレベルですよね。
サブプライム問題は高すぎる格付けに原因が
2008年のサブプライム問題で、格付け会社が、サブプライムローンなどに、高い格付けをつけていましたね。
その格付けのせいで、あの未曾有の金融パニックがおこったと一部では言われています。
あれだけ、サブプライムモーゲージ債が、高値で売られていたのは、格付け会社が債権の中身を全く理解しないで、言われたまま高い格付けをつけ続けていたからです。
ひどい話ですよね。
実際裁判での、理解せずに格付けしていたことを証言していますよね。
でも、なぜ格付け会社の評価をこぞって報道するのか?
結局、メディアも、判断する基準、能力をもってないから、同じレベルの格付け会社の情報を報道するしかないんだろうな。
振り回される投資家もどうかと思いますが。
うまく利用しているトレーダーに、踊らされているんですよね。
あるエコノミストが番組で、格付会社の格付けを信用するという話をしていましたが、未だにこういう人がいるのかと思いました。
ただ、確かにこの格付が投資・運用に影響を及ぼすことも確かなのです。
悲しいことですが。
格付というのは、本当にデータや、現状を正しく反映しているものであれば、効果的な指標になるのですが、そういう分析ができない人間が評価しているようでは、その指標もあてになりません。
ヤフーの掲示板をたまに見ているのですが、そこにも格付けを無条件に信用している人が多いというのがよくわかります。
自分で数字を読み、現状を分析する能力をつける
やはり、自分が投資する分には、こういうところを少しづつでも鍛える必要があります。
ただ、本当に必要なのかと言うことも認識が必要です。
例えば、長期運用で投資するなら、数字だけ見て短期的な予想をしても意味ありません。
今まで長く、市民に信頼してもらい利益を積み上げてきている企業を選び、買うタイミングを見計らうのです。
長期運用では、あまり数字にこだわる必要も、短期トレードよりは少ないと思います。
あまり、企業を分析する能力が必要ということを強く言いすぎるのは、国民を投資から遠ざけることになります。
長期運用とか、投資信託への投資であれば、それほど厳密な分析は必要ないでしょうね。