おぐけんブログ 悠々自適の投資生活を目指して

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日本での起業はリスクが高い〜大企業への依存を減らすには

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日本で起業するってリスクが高いですよね。

結構大きな企業が、もう市場を網羅しているというか。

ニッチなところにいっても、儲かっているとなると、大企業が参入して来ますからね。

 

しかし、本当はこんな状態は良くないんですよね。

アメリカのように、起業家がより多く現れてこないと。

 

日本の起業は

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元気に日本で起業する人は、ここ数年増加傾向にあるそうです。

しかし、やはりその後、順調に経営が続けられているかというと、実はそうではありません。

色々調べてみると、数年の間に潰れてしまったりしている企業も多いようです。

 

それも1年以内に。

これってかなりひどい結果ですよね。

意気揚々と起業して、1年で無くなるなんて。

 

生存率について

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生存率とは、その名の通り、企業として生きている確率です。

100社あって、1年後に50社しか残っていなかったら、生存率は50%です。

 

ネットで調べた結果をちょっとみていきましょうか。

1年後、3年後、5年後、10年後という区切りで、この生存率をみていきます。

 

どうでしょうか、皆さんの予想は。

起業って日本では、結構長い間稼働しているものというイメージがあると思います。

例えば、田舎の工場とか意外と長いこと稼働していたりしますよね。

でも、よく考えてみると。

 

久しぶりに田舎に帰った時、ここにあった工場がなくなっているとか、ここにあった店がなくなっているというのはよくあります。

田舎にいた数年だけで、企業がいつまであるという錯覚に陥るかも知れませんが、もっと長い期間でみると、意外と多く潰れていたりします。

 

1年後の生存率は、なんと72%だそうです。

これは、経済産業省のホームページで公表されているデータとなります。

 

まぁ、これは、逆を言えば、100人起業しても、70名ぐらいは1年ごもきちんと稼働しているということになります。

3割の人は、事業に失敗したということです。

 

まぁ、1年持たないということは、なんか思いつきで起業してしまったり、全然準備もせずに起業したりと、大半がもう問題外な経営だったということでしょう。

 

3年生存率、5年生存率、10年生存率

起業3年後の生存率は、50%です。

5年後の生存率は、40%です。

これも上記の経済産業省のデータによります。

 

うーん、多いのか少ないのか。

 

1年目で3割がダメだったのと比べると、3年、5年と続けると、多少生存率は上がってきていますね。

事業が安定しているのでしょうか。

しかし、この頃に来ると、用意していた資金が底をつくとか、最初からダメだったけど、準備はしっかりしていたが、っていうのも出てくるでしょうね。

 

起業10年後の生存率はというと。

約26%だそうです。

低いですね。

 

100人いて、10年生き残れるのは、25人だけ。

たったの。。。

注釈:業態を変えたケースも含まれるので注意が必要。

 

企業が潰れてしまう理由は

なぜ企業は潰れてしまうんでしょうか。

 

一番多いのは、資金ショートです。

逆を言えば、資金が続く限り、企業を運営していくことは可能です。

例えば、富豪が趣味で、小さな居酒屋を立ち上げた場合、いくら毎月赤字を出していても、資金が豊富で、次から次へと資金を注入できれば、永遠に続けることができます。

 

資金が底を尽きてしまったら、企業は行き詰まるのです。

債務超過っていう状態ですね。

 

企業を経営していくには、いろんなお金が必要となっていきます。

家賃や従業員の給与、保険料、様々税金など。

それらを全て個人資産で賄っていくのは難しく、銀行からの融資に頼っていることも多いでしょう。

しかし、銀行もいつまでも貸し続けるということはないです。

きちんと返済もしていく必要があります。

 

これが滞ると、銀行は一気に手のひらを返してきます。

返済計画を考え直せだとか、再建計画を立てろだとか。

その間では、融資も凍結されたりするでしょう。

 

そんな時に、付き合いのある会社への返済期限が来たら。

不渡ですね。

 

当然、銀行から最初に融資を受けるときに、事業計画は出しますが、計画通りに全て行くなら苦労はしません。

大概甘い予想になります。

 

リスクを考慮した計画だと、融資を断られる可能性も出てきます。

ということで、計画通りに行かなかった場合には、資金がショートするということは十分に考えられます。

 

成功した場合にもリスクが

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当初立てた予想に反して、逆に成功した場合は問題ないのか?

いやいや、それはそれで問題が。

 

これはもう経営者の資質の問題にも関わってくるんですが。

 

大きく売り上げが伸びると、経営者として考えるのは事業の拡大です。

例えば、ある商品を販売する事業を起業した場合、予想に反してそれが大ヒットした場合。

常に売り切れ状態だと、顧客としてはどう思うでしょうか。

さらに夢中になって欲しくなるか、それとももういいやって諦めるか。

商品にもよりますが、どうしてもっていう需要があるものでない限り、もういいやってなりませんか。

 

だから、経営者としては、そういうことがないように、設備投資をします。

設備を充実させ、事業を拡大しますよね。

逆にそれをしなかったら、ダメなんじゃないかと思ってしまいます。

 

世の中にはあえて、生産量を増やさないで、10年待ちというのを平気で行っているお店もあります。

 

しかし、大半は違うでしょう。

事業拡大でしょう。

 

そうなるとどうなるか。

一過性のブームが過ぎる。

または、その人気にあやかり大企業が参入してくる。

と、裏目に出る場合があるのです。

設備投資し、事業を拡大するとなると、その分人も多く雇わなければなりません。

そうなると、人件費も膨らんでいます。

家賃や、融資額も増えています。

 

それがリスクとなります。

 

事業を永続的に続けるには

難しいですよね。

そもそも、長く続けられる、長く需要が続く事業をきちんと選択するというのが必要ですね。

 

では、それ以外のポイントとしてはどうでしょうか。

 

固定費を下げる

固定費とは、毎月一定でかかる出費です。

 

人件費とか、家賃というのが固定費に当たります。

固定費が高いと、本来の業績を圧迫します。

いくら売り上げが良くても、固定費でごっそり引かれると、利益が減ってしまいます。

見栄をはって、立派なビルのフロアを借りてしまうと、家賃が大きな負担となってきてしまいます。

 

少しづつ計画的に、固定費は増やしていきましょう。

 

 

一つの事業にこだわらない

いくらその事業に自信があっても、世の中の欲望は結構変わりやすいです。

そのためには、ある事業がうまく行かなくなった場合の、次の事業についてもきちんと計画を立てておくべきです。

 

 

気持ちを引き締める

起業した時には小人数の会社です。

しかし、事業がうまくいき出すと、気持ちが緩んできます。

 

いい車を買ったり、いいビルに移ったり。

馬を買ったり、クルーザーを買ったりする人もいるでしょう。

もちろん経費として、節税目的の面もあるでしょう。

 

しかし、それが経営者の油断にもなってきます。

こういう経営者の無駄使いというのが非常に致命的になることも多いのです。

 

これは投資についてもです。

イケイケで、工場を増やしたり、親戚に言われて無駄な人を雇うとか。

先程の固定費のところでも言いましたが、気が大きくなると、無駄かどうかの判断も正しくできない場合があります。

 

近所のおじさんが、景気が良くて色々買いまくって、遊びまくっていたのに、ある事業で失敗して、あっという間に会社が潰れてしまったのを見たことがあります。

普通に倒産だけならいいのですが、社長と息子がそれにより仲が悪くなり、息子は家を出ていきました。

それ以来、連絡がないということを聞きました。

 

まとめ

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日本で起業するには、やはりリスクが高いというのが悲しい事実です。

しかし、諸外国と今後競争していくには、新しい企業は必要です。

 

制度を変えていくというのは必要ですが、それには時間がかかります。

したがって、起業家はリスクをしっかりと把握し、長く続けられるように経営していく必要があります。

長く続くと、それだけ安定感も増します。

 

上記に挙げた、固定費、代替案、気の緩みをしっかり頭に入れて、真面目に考えて欲しいですね。

テレビではよく、起業家ということで持て囃されていますが、ああいうのはほんの一部です。

そういうのに憧れるのはいいのですが、なかなか難しいです。

計画をしっかりたてて、よく相談してから、起業はしましょう。