最近は、図書館より、古本市場とかに行って、本を買っています。
なんでかというと、図書館で探そうにも、なかなか本が多すぎて見つけられないから。
それに比べて、古本市場とかに行くと、結構本屋さんみたいに、おすすめの本とか、本屋さん大賞をとった本とかを前面に出してくれていたりします。
すごく見つけやすいんですよね。
それに読んだ本を売りに行き、そのお金で次の本を買うとかもできるんで。
読んですぐだと、意外と高価で買い取ってくれたりもします。
今回読んだ本は、「起業の天才」という本です。
現リクルートの創業者である江副氏についてのノンフィクションです。
正直すごく面白かったのと、日本の今の衰退は、検察やマスコミ、国民の愚かな行為から来るんだなって。
改めて思いました。
説明・あらすじ
「かつて日本には、江副浩正という「起業の天才」がいた」
この文言で始まります。
江副氏が立ち上げたのは、現在のリクルート。
時価総額が8兆円という大企業です。
一体何をやっている企業なのか。
求人情報誌や、不動産の紹介など、さまざまな情報を提供している企業です。
江副氏が、リクルートの前身である「大学新聞広告社」を1960年に創業します。
一度も企業に就職することなく。
「株式会社のつくり方」という本を読んで、会社の定款を作成ました。
先を見抜く力があり、次々と革新的なやり方で、企業を大きくしていく能力には、感服させられます。
この本には、さまざまな有名な起業家、経営者が出てきます。
本当にすごい時代だったんだなって。
しかし、その優れた経営者、起業家を潰したのは、検察だったりマスコミであったり。
それを支持する国民だったんです。
読んでいて本当に、日本は出る杭というか、僻み根性というか。
先が暗くなるのを感じました。。。
読んだ時の感想 注!ネタバレ
結構量のある本です。
500頁弱あります。
しかし、すごく面白くて読みやすいです。
今世界で名を馳せている企業が多くありますが、実は日本では、それらの企業よりもっと前に同じ先を見ていた人がいたという事実。
これは本当に感動ものです。
情報が力を持つ時代。
まだコンピュータがそれほど普及していない時代から、データセンターを作ったり。
資本金とほぼ同額のお金で、当時のコンピューターを買ったり。
優秀な人材を集めて、そういう人たちに自由に事業をやらせる。
君が考えたんだから、君がやりなさい。
やる気がある社員は、それで結果を出す。
大きな目標だけを決めてやれば、社員が勝手に動き出す会社。
そういう会社を作り上げた江副氏。
すごいなと。
読んでいて特に面白いというか日本的だと思ったのが、NTTドコモのところ。
NTTドコモがℹ︎モードを開発した後。
NTTの官僚組織は、ℹ︎モードの成果を自分たちのものにしようと、開発した人たちを追い出しました。
そして社長になったのは、立川敬二(たてかわけいじ)氏。
この立川氏の硬直的な経営のせいで、日本は世界から大きく遅れをとったのです。
日本メーカーの携帯電話は、世界市場ではもう完敗です。
もう笑うしかないって感じですね。
リクルート事件について。
詳しくはなかったんですが、この本を読むと、特に問題になるような事件ではなかったと。
なのに、メディア、国民が騒ぎ、それに乗っかる検察。
そういう図式において、当時の強硬な取り調べによる告白。
もう、いつの時代かって思いますね。
この事件により、本当に日本の衰退は始まったのかという感じがしてなりません。
残念なのは、この国民体質は、今も変わっていないということです。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:4
量は多いけど、読みやすく書かれています。
全然苦もなく読めます。
読みやすいです。
◆意外度
意外度:1
ノンフィクションですから。
意外度はありません。
◆夢中度
夢中度:5
こういうのって面白いですね。
夢中になって読みました。
どんどん企業が大きくなっていくという流れも面白いですが、後半は逆に面白いながら、検察とかに腹が立ちましたね。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:2
スッキリとはいきません。
なんで今日本ってこんななんだって。
その理由の一端がわかったような気がします。
これはダメだって。
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読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。