今回は、「ストロベリーナイト」。
誉田哲也氏の作品です。
前回の「ノーマンズランド」で、ちょっと興味を持ちましたね。
姫川玲子シリーズの第一作目ということで、興味を持ちました。
ノーマンズランドの中でも、結構出てきました。
このストロベリーナイト事件。
なにやら姫川玲子の原点ということで、やはり読まないと。
説明 注!ネタバレ
概要はと言うと。
ある池のほとりにブルーシートにくるまれた遺体が発見されました。
体には無数の傷が。
不可解な傷の謎から、姫川玲子の推理が働く。
実はこの事件、恐ろしい連続殺人であることが判明する。
しかし、手掛かりはありそうで、ない。
連続殺人であるが、その被害者の接点も見えない。
モヤモヤする中で、ある刑事が意外なところから接点を見つける。
ついついつかんだその手がかりを追う刑事。
魔の手は、意外なところから伸びてきた。
ここでは、あまり言うとネタバレになるので、この辺で。
以下の感想は、読んだ後また見てください。
読んだ時の感想
正直、この著者である誉田氏の小説は、あまり気持ちいい物ではない。
なんか、ちょっと気持ち悪いって感じがします。
それが売りなのかもしれないけど、あまり好きじゃない。
ただ、ストーリーとしては面白い。
引き込まれていく感じがして、ついつい夢中になって読んでしまう。
それは、もう犯人を早く捕まえてほしいという、願いの他ならない。
で、犯人がどのような最期を迎えるのか。
それが楽しみと言うところかな。
姫川玲子の違和感を敏感に感じる感性。
プロファイリングに似た感性を働かせる。
ガンテツと呼ばれる、勝俣警部補からは、危なすぎる!と忠告も受ける。
微妙に外れているが、結果往来のところを指摘されているわけです。
少しずれると大変な過ちを犯すことになるって。
また、それがこの主人公の魅力かもしれないけどね。
別にあら捜しをするわけではないんですが、特に2つの点では、読みながら「なんでやねん!」って突っ込んでしまった。
↓ ここからネタバレなので、注意!!!
その1
ある刑事が重要な証拠を手に入れる。
その情報提供者からは、もうこれ以上関わらないほうが良い。魔の手はすぐ近くにまでせまってる!って忠告をうけた。
にもかかわらず、そのすぐ後に、あろうことか一人で、いかにも犯人がいれば襲われそうである場所に行ってしまう。
おいおい、注意された直後で、貴重な証拠を持っている状態なら、すぐにその情報を誰かに話すかするだろう。
それほど重要な名前がかかれている証拠なんだからって。
もう、ここはキー!ってなりましたね。
その2
クライマックスかな。
気付いたら、相応の準備をするだろ。
あれ?って気づいて確認するときに、逆に反撃されることは想定するだろ。
なんで、そのままやられてんねんって。
おーい!って。
後これは余談だが、日本の警察はそんなにばかじゃないぞ!って。
数々の悪事をやってきて、そのままってことはないだろう。
あまりにも、犯罪者がそのままのほほんって感じで生きてきた感じがして、すごく違和感があったな。
ちょっと犯人の設定に無理があるような気がしましたわ。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:3
今回は、ノーマンズランドで、ある程度出てくる人物がわかってるので、読みやすかったかな。
意外と読みやすい感じがしたな。
◆意外度
意外度:3
これは、ほんとにすごいよ。
わからへんし、他の人を疑ってた。
また序盤の方から、錯覚が始まる。
これは最後に気づく。
◆夢中度
夢中度:5
面白かったな。
ほんとにどうなるんだろって。
後半は、もう怒涛の如く読み進んだな。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:2
これは意外となかったな。
最後というか、犯人はどうなるんだろって。
もっとそのあとどうなったのかを知りたいな。
しかし、あまり最後は気分的に良くないな。
読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。