おぐけんブログ 悠々自適の投資生活を目指して

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【サラリーマン書評】「本性」伊岡瞬~登場人物のほとんどがクズ過ぎるが、予想裏切る面白さ

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今回は、「本性」。

伊岡瞬氏の作品です。

 

伊岡瞬氏の代表作と言えば、「代償」ですよね。

あれはほんとうにインパクトありました。

なんというか、本当に胸の奥から嫌な感じが染み出てくるというか。

 

ほんとうに人って怖いなって。

 

その「代償」に似た、今回の「本性」。

読む前から、なんかやばそうって予感が。

なんか怖いというか。

しかし、きっと面白いだろうと手に取りました。

 

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説明 注!ネタバレ

なぞの女性、サトウミサキ。

 

最初は、梅田尚之。

まぁ、どうしようもな男ですが、一応学校の教師です。

この男が婚活パーティーで知り合ったのが、サトウミサキ。

 どんどん惹かれていくが、そこには別の男の影が。

 

次は、小田切琢磨。

その次は、青木繁子。

何の目的かは分からないまま、なんとなく一本の線で繋がってるような。

 

一番のクズは、小谷沙帆里。

一見普通の田舎のヤンキーかと思いきや。

読み進めていく上で、どんどんこいつの正体が明らかになっていく。

 

本性って言うのは、一体誰の正体なのか?

サトウミサキの正体か?

 

刑事の安井と宮下。

刑事として優秀だが、自分の身に起こったある事故により、事件に対する熱にムラがある。

宮下刑事は、新人だが鋭い洞察力のある刑事。

彼ら二人が、事件の真相を究明していく。

 

全ての事件が1つに繋がる。

 

読んだ時の感想

最初から、クズ参上。みたいな。

読んでいても、駄目だなコイツ!って言う感じ。

しかし、クズだけど、まあ他に害を与えないた程度のクズ。

梅田尚之と言う、教師。

 

婚活パーティーに参加中。

いつも思うが、結婚詐欺って、いまだに引っかかる人っているのかなって。

そもそも、きちんと籍入れてないのに、金銭の貸し借りなんて、もうありえないわ。

あと、これは仕方ないのかもしれないけど、夢中になりすぎ。

 

実際にかかってみないとわからないのかもしれないんだけど、そこまで夢中になれるものなのかな。って。

少しは人を疑えよって。

 

悲しいというか、日本の暗部と言うのが、郊外のファミレスの描写。

なんか、客層もそうだし、そこに働く店員もそう。

もう読んでいて、わぁ、ファミレス行きたくねーって。。。

 

そういえば、もう本当にファミレスはいかなくなったなって。

なんだろう。

日本文化を賛美する動画が、結構流行っていますが、そんな動画を見た後、ファミレスの風景を考えると、いやいや、日本はそんなにいい所じゃないよって。

悲しくなるんだよな。

 

なんだろう。

やはり飲食店などのサービス業の給料の安さが、デフレスパイラルを起こして、負の連鎖となっているのだろうか。

逆か。

お店が安売りをするから、店の売上も減り、社員の給与が上がらないのか。

 

あと気になるのが、地方の公務員の姿。

もちろん小説の中の事だけど、まったくの嘘ではないだろう。

ようするに、あまりすることがないってこと。

 

それをみなよしとしているのが、正直信じられないって感じだが。

社会に出て、経済に貢献する仕事をする。

これがやはりやりがいだと思うが。

 

1日、することもなく席に座って、時間が過ぎるのを待つ。

これはもう生きる屍だろう。

なんのために生きているのか。

やることなければ作ればいい。

っていうか、税金で仕事しているなら、もっと仕事しろ!ってなるはずだろ。

暇なことを言いことに、だらだらしていると、それが周りに回って、地域の活性化の足を引っ張ることになるんだ。

仕事をしない人を定期的にチェックして、交代させていくような制度をつくらないと、本当に地域は駄目になるぞ。

 

まぁ、この小説の最後は、すごくあっさりしているなって。

中心人物となったやつらへの復讐が、すごくあっさりと描かれていて、その辺が拍子抜けって感じでしたね。

もっとその辺を描いて欲しかったかな。

残念なのは、その辺かな。 

 

 

総評

◆読みやすさ

読みやすさ:4

伊岡瞬氏の作品は読みやすいですね。

ストーリーがすんなりと入ってくる。

読みやすさでは、トップクラスかな。

 

◆意外度

意外度:3

少しづつ明らかになっていくという点について、意外度はそれほど無いかな。

最初の頃は、サトウミサキがいかに恐ろしい人物か。

代償で出てきた、男に似た、どす黒い何かがあるのかと。

しかし、その期待は見事に裏切られる。

 

◆夢中度

夢中度:5

もう次がすぐに読みたくなる。

しかし、反面、もっとゆっくり読みたいから、もっと時間があるときにって思う時もある。

どちらにしても無中度は満点だな。

 

◆読んだ後のすっきり度

読んだ後のすっきり度:4

まあ、スッキリだな。

実は一番スッキリする終わり方だったなって。

これ以上の終わり方は、多分無いだろうな。

ただ、残念なのは、最後の方が少しあっさりしすぎたところかな。

梅田や、青木、小田切の所は、結末までしっかり書いてるのに、メインの方になると、少しあっさりとしすぎかなって。

そこをもっとしっかり書いて欲しかったかな。

 

 

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読書について

本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。

いい意味でも、悪い意味でも。

時に深く考えさせられることもあります。

 

人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。

最近世間では本離れが進んでいると言われています。

 

本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。

ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。

 

もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。

 

駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。

 

もっとみなさん本を読みましょう。

そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。

ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。