今回は、「朽ちないサクラ」。
柚月祐子氏の作品です。
ここ最近、ずっと柚月祐子シリーズですね。
今回も、そうです。
まぁ、これだけ読んでると、少しづつあらも見えてくるのかな。
(^^)/って、叫んでしまいました。
概要 あらすじ
米崎県警平井中央署の生活安全課が、ストーカー被害の被害届の受理を引き延ばし、慰安旅行に出かけた。
しかし、その受理が遅れたため、ストーカー殺人が発生した。
この不祥事が新聞社にスクープされ、警察への非難が高まった。
県警広報広聴課に勤務する森口泉は、金属4年目の職員である。
当然警察内の慰安旅行などについては、口外しないのが通常であるが、泉はふとしたことから、このことについて、同級生で新聞社で働いている千佳に話してしまう。
そのすぐ後で、新聞社からの報道があり、泉は千佳を疑う。
しかし、千佳は私ではない。という。
そのことを証明すると言う千佳が、何者かに殺害された。
泉は親友を信じつつ、事件の真相を追うことに。
思わぬところから、糸口が見つかり、事件の真相へ。
読んだ時の感想 注!ネタバレ注意!
まず最初に叫んだのは。
杉林課長。
本の中での杉林課長の容姿は。
杉林はいま五十六歳だが、還暦を過ぎているといってもおかしくない風貌をしている。身長は百八十センチの磯川に比べると肩くらいしかない。その分、横幅は広かった。歩くと前にせり出した腹が、ゆっさゆっさと揺れる。髪は両耳の上から後ろにかけて申し訳程度にあるだけで、頭頂部は地肌がすっかり見えていた。
これが、杉林課長の容姿です。
しかし、百瀬美咲の不倫相手は、杉林課長だと。
美咲の容姿は、人並み以上に整った容姿だとのこと。
その上、美咲の方が、追いかけるようになったって。
で、杉林課長は、別に女を作って美咲を、捨てたって。
おーい!
おかしいだろ。
イメージわかへん。
腹出た、ハゲたおっさんが、次から次へと不倫だ。
これ、興ざめするわ。
柚月さん、自分が作ったキャラ設定忘れてないか?
絶句してもうた。
あと、犯人。
これは柚月氏の小説を何本か読んでみると、正直なんとなく予想できてしまう。
「臨床真理」を読んでるから、さらになんか予感めいたものがある。
最後の章は、正直やっぱりかって。
時系列を考えると、なんでそこからなんって、読者でも気づいてしまう。
ちょっともったいないなって感じてしまいました。
最後のどんでん返しは、東野圭吾氏の小説でも、結構好きだったんですが。
毎回だと、もう読めてしまうと言うのがあります。
最初に親身になって相談に乗ってくれる、頼もしい上司。
しかし後で気がつくと、相談した内容。その内容を知っているのは、実は。。。
みたいな。
こういう小説を読んでいるときに、ふと思うのが。
話をする相手ごとに、少しづつフラグを立てていく。
Aさんに話すときには、一部服の色を変えてみる。Bさんに話すときには、別の服の色とか。
それにより、出てきた情報で、誰からリークされたのかわかる。
しかし、実際の社会では非常に難しいですね。
せめてICレコーダーとかを常に持ち歩いて、こまめに録音する。
やはりこれが一番かと。
会社の面談で、レコーダーで録音していますから。と言って、ひんしゅく浴びていた人いたな。
録音するなら、隠れてでないと。
と、なんか本筋とは異なるところばかり書いてしまいました。
こう何冊も書いていると、雑になるところあるのかな。
この本をいつ書いたのかわかりませんが。
教団のスパイであった安西が、目立つようなストーカー行為をするってこと自体、なんだかなって。
スパイということは、もう動きは結構筒抜けと思うんじゃないのって。
そんな状況で、変な動きするか?
度が過ぎた行為は、逆に早い段階で、忠告しておくべきではと思ったりもしますが。
まあ、あまりこのへんを言いすぎると、小説ではなくなるので。
ただ、普通に読む分には、非常に面白くてスリリングでしたね。
いや、なんか最初に色々難癖つけてしまいましたが、面白かったですよ。
2日程度で読み上げてしまいましたから。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:4
柚月氏の小説は読みやすい。
登場人物も少ないんですよね。
◆意外度
意外度:3
正直ある程度は読めてしまったんですが、意外度はあります。
柚月氏の本をあまり読んでいないと、意外度はかなりなんではないでしょうか。
柚月ファンなら、ちょっと先が読めたかな。
◆夢中度
夢中度:4
普通に面白い。
さすが柚月さん。
面白い本をありがとうって感じです。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:3
正直、そこまで憤慨するほどではないかな。
ただ、本当にストーカー被害に対しては、もっとこう、きちんと対応してほしかったですね。
公安のやり方については、監視だけではなく、もう少し積極的に活動してほしいと。
まぁ、小説の中の話に突っ込んでも仕方ないんですがね。
読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。