今回は、「数学を読めない「文系バカ」が日本をダメにする」。
高橋洋一氏の作品です。
高橋洋一氏の本と言うことで、今までのような小説ではないと言うことがわかると思います。
そうです、これは、もうノンフィクションです。
高橋洋一氏は、番組「正義のミカタ」で、非常によく存じています。
ただ、説明が下手というか。
なんか聞いていて、少し説得感がないという感じがします。
もっときちんと説明すればいいのに、語尾があやふやというか、不十分でもったいないという気がしますね。
お前らバカだという態度が、内面から出ているというか。
そういう人間って、自分の能力だけで伸びて、人の助言では伸びないので、天井はしれているというか。
その辺が残念なんですけどね。
読んだ時の感想 注!ネタバレ
小説とは違うため、今回は単に感想というか、そういうところを書いて見ようと思います。
感想。
内容について、やはり専門家というかかなりの知識があるお方なので、基本的にはふんふんっていう感じで読んでいるんですが。
しかし、中には、あれ?っていう感じで思うこともあり。
「私は「神童」だった!?」
ここは、普通に信じるしかないな。
実際に東大行ってるんだし、嘘書かれていても検証のしようがない。
小学生の時に、教科書を配られたその日に全て覚えてしまい、授業は退屈だったとか。
こればかりは、内面のことなので、へぇーそうなんだって。
「何の専門性もない財務官僚は「ただのバカ」」
ここは、なんで大蔵省(現 財務省)に、文系の人ばかりがいるのか。
財政や金融のことを統括する省庁なら、理数系は必須ではないかと、普通に思うんだが。
しかし、高橋氏が書いている内容を読むと、えらく少数派だそうだ。
法学部出身の人が多く、会計のことを理解している人は少なかったそうです。
もうびっくりですね。
またこの高橋氏は、理数系ということもあり、ITに詳しいようです。
大蔵省のLANを構築したこともあるそうです。
ALMというシステムの原型も作ったそうです。
すごいなって思いますね。
「話を盛ったSFのような「AI」論に騙されるな」
ここで書いているAIについては、正直納得という感じです。
SEという立場でいうと、確かにその通り。
プログラムを開発している立場から言うと、AIも所詮人が作ったプログラムを元に動いているもの。
それ以上でもそれ以下でもない。
自己学習するプログラムというのもあるが、やはりそれでも人がその仕組みを組み込んでいる。
画像認識というのも、何百万枚という膨大なデータを登録して、にている画像を選択するとかやっているというのを聞いたことがあります。
えっ、AIかっていう感じですが。
「仮想通貨が消えても、ブロックチェーン技術は生き残る」
ビットコインについては、もう投機だっていってますね。
まぁ、これだけ価格が大きく動いているなら、仕方ないだろうな。
昨日と今日で、大きく価格が違えば、確かに使いづらいよね。
しかし、今は過渡期で、いずれ安定しだすのであれば、十分通貨として使い出されるのかなって思いますね。
ブロックチェーン技術については、まさに納得。
いろんなところで今後使われていく技術だろうなって思いますね。
ただ、この章で言われている、投資についてはなんか嫌な感じがしましたね。
「財産債務調書」を出す資産3億円以上でないと、投資するなって。
これはちょっとあかんだろって。
政府は、年金だけでは老後の生活が苦しくなるので、みんな投資して資産を増やしましょうっていってるのに、投資しないで銀行に預金しとけ?
アホかって。
銀行に預金しているだけだと、減っていくばかりだろ。
ひろゆきも言ってるが、極端というか、投資ってすぐに、短期トレードとか、無謀な投資商品を思い浮かべる。
まあ、それだけ、日本人のマネーリテラシーの低さを認識してるのか。
いまだに、退職金が入ったら、銀行などの金融機関の窓口に相談しにいくカモがいるのも確かだからな。
「文系のマスコミ記者こそ「本当のバカ」」
最近ほんとうにどうなってんだろうって思います。
メディアの質です。
テレビを見ても、ネットニュースを見ても、くだらない記事というか、なんかおかしいなって。
なんか、国民にウケる記事というか、政府批判すればとりあえずいいという感じの記事が多いんですよね。
マスゴミって言われていることについても、高橋氏は書いています。
なんでもないことを大袈裟に書き上げ、視聴者を煽る。
そして、売り上げを伸ばすという方法をとっていると。
しかし、こういうことをしていると、本当の識者から無視され、結局見放されていくんです。
私自身も、本当に最近テレビはほぼ全てコメディという受け取り方をしています。
真面目に聞いても無駄だと。
情報番組とめい打っていても、信じれないです。
以前からもありましたが、健康番組。
1ヶ月試してみました。
改善しましたって。
1ヶ月で改善するなら、それほど問題ではないのではと。
あと、スポンサーの問題。
スポンサーがついてる限り、そのスポンサーの意向がかなり効いてくるはずです。
マイナス金利の時もそうです。
メガバンクがスポンサーについている番組で、マイナス金利の本当の姿を報道するところはありません。
WBSや、モーニングサテライトですらそうです。
大江キャスターが真顔で、マイナス金利が始まり、ホームセンターに金庫を買いに行く人が増えたと言ってました。
こんなことを報道する方もアホだが、マジで金庫買いに行ったバカがいるのかって。
本来金利のつかない当座預金のそれも一部に適用されただけですから。
それが少しづつ元に戻っているのに、何を言ってるんでしょうかね。
高橋氏は、マスコミの問題点をこの章でもきちんと説明してくれています。
総評
◆読みやすさ
読みやすさ:4
意外と読みやすい。
わかりやすく書いてくれてるから。
本人に言わすと、アホでもわかるようにって言うんだろうな。
◆意外度
意外度:2
意外度はなし。
なんだ、この評価って?
まあ、いつも小説の書評で使ってるフォーマットだからな。
◆夢中度
夢中度:3
面白いとこと、そうでないところがあるね。
神童とかいらんだろ。
まあ、出版社に言われて書いたんだろうが、はっきり言って、いらん。
だからどうしたって。
本人書いてたら、どこまで真実か分からん。
質はともかく、頭を空っぽにして読むと、まぁ面白い。
◆読んだ後のすっきり度
読んだ後のすっきり度:3
うーん、すっきりしないな。
納得するところと、極端なところがあり、いまいち。
ただし、こういう本はもっと読まれるべきだと思いますね。
考えるきっかけになるというか。
特に報道、メディアに対しての意見は、まさにその通り。
読書について
本を読んでいると何か吸い込まれるように、その物語の中に没頭してしまいます。
いい意味でも、悪い意味でも。
時に深く考えさせられることもあります。
人生にとって読書、本を読むというのは非常に大切なことだと私は考えています。
最近世間では本離れが進んでいると言われています。
本を手にする代わりに、なんでもスマフォで調べたり、スマフォで小説を読んだりと。
ある意味それは時代の流れかもしれないのですが、しかし私は紙の本を手に取って読んでもらいたいと考えています。
もちろん中には読むに値しない駄作も数多くありますが、それ以上に良い本はたくさんあります。
駄作の中にもそれぞれ考えさせられることもあり、無駄な本はあまりないと考えています。
もっとみなさん本を読みましょう。
そこから何か、ほんの少しでも自分を高める何かが見つかるような気がします。
ほんの少しかもしれませんが、それが積もると立派な財産となります。